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台湾が世界に誇るディーバ・aMEI(アーメイ/張惠妹)待望の日本武道館公演開催。愛と優しさに包まれた初日をレポート

DI:GA ONLINE

aMEI ASMR WORLD TOUR CONCERT in 日本武道館
2024年5月2日(木)日本武道館

台湾が世界に誇るアジアのディーバ、絶対的クイーンとして昨年は日本の音楽フェス『SUMMER SONIC 2023』のステージにも降臨。中華圏の女性シンガーとして、いまもなおワールドツアーコンサート最多記録保持者に君臨するフィーメルシンガー・aMEI(アーメイ/張惠妹)が、ゴールデンウィークの真っ只中となる5月2日、3日。満を持して、彼女の夢でもあった東京・日本武道館についに登場!
aMEIが単独で武道館のステージに立ったのは今回が初。ワールドツアーインドア公演の千秋楽として行なった<aMEI ASMR WORDL TOUR CONCERT in 日本武道館>の記念すべき日本公演のなかから、ここでは初日のレポートをお届けする。

©️mei entertainment

この日会場となった日本武道館には、幅広い世代の女性ファンが集まっていた。日頃から性の多様性を打ち出したイベントなどにも出演しているからか、会場のあちこちにはレインボーカラーのヘアウィッグをつけた人や、フラッグを持った人々もたくさんかけつけていた。周りから聞こえてくる会話は中国語ばかり。いつもとは違う異国ムードに包まれた武道館。照明が暗転すると、暗闇のなか、ハイヒールで歩く足音がコツコツと近づいてきて耳の奥を刺激していく。細いサーチライトが客席を照らしだし、急にドアがバタンと閉まる音が爆音で響き渡る。ASMRの迫力ある音圧、効果音でホラーな想像力を掻き立てられ、心臓のバクバクが高まったところで、ライブはダークで荘厳な「Bloody Love Story」で幕開け。舞台下からリフターで姿を表したaMEIは、ゴールドに光り輝く宝石を散りばめたようなゴシックな黒い個性的なロングマントを着用。その抜群の存在感、堂々たる貫禄の歌声でオープニングから武道館の隅々まで、自分色の空気にあっという間に染めていく。

©️mei entertainment ©️mei entertainment

歌い終えたあとは、すぐさまオフショルダーのフェミニンなミニドレスに早着替え。立体的なフリルがインパクト大の衣装で2曲目「Thinking of Your Secretly」から「Straightforworld」まではさらに激しいロックナンバーを連続でアクト。6人編成のバンドにホーンセクション、ストリングスチーム、男女混合のコーラス隊が曲ごとにどんどん主役になって旋律を奏でていくサウンドは重厚。とにかくパワフルでダイナミックだ。そんな轟音のなかを、ストレートに駆け抜けていくように見事なハイトーンヴォイスを響かせていくaMEI。時折カッコいいシャウトを入れながら、ステージ中央で凛とした佇まいをキープして歌い上げていく様子は、気品溢れる美しきロックスターのよう。そんな彼女がMCになるととたんにキュートな表情を浮かべる。観客に「座っていいよ」と伝えたあと、可愛らしい声で「どこから来たの?」と客席に話しかけていく。オーディエンスがプラカードを掲げて「台北」、「上海」とアピールすると、手を振って感謝を伝える彼女。このあとは、観客を座らせて「No Regrets」を歌唱。ここからライブはバラードゾーンへと展開。「I Want Happiness」ではアコギと美しいストリングスの音色にやさしい歌声を重ね、人々を心地よく癒し、次の「Lonely TEQUILA」が始まるとホーンセクションがムーディーな大人な雰囲気を醸し出し、そこから最後、無音状態のなか、aMEIがアカペラで“Please~”と懇願するようにハスキーな声を使ってせつない歌声で観客の胸を思いっきり締め付けていくと、場内はたちまに感動に包まれ、歓喜の声と拍手が広がっていった。

©️mei entertainment ©️mei entertainment

この後、コーラス隊がメドレーでヒット曲を歌って会場の空気を温めていったところで、再びaMEIが登場。すると、派手やかなソウルナンバー「Whatever」が立ち上がり、この曲が場内にパーティーの始まりを告げていく。ファンキーな「High High High」は、オーディエンスが体を揺らしながら一丸となってコーラスを歌い、「Animal Sadness」ではコーラス隊4人がエモーショナルな歌声を次々に繰り出していくと、間奏では日本人ギタリストが超絶速弾きソロを熱演。そうして「So Good」が始まると客席からはハンドクラップが巻き起こり、場内のテンションもどんどん高まっていったところで、その極め付けとして激しいロックチューン「Bold For My Love」を投下。「歌える? Come on!」とaMEIが場内を煽ると、爆音で場内を切り裂くギターリフに続いて客席がAメロから大合唱を響かせる。aMEIはそれを見渡しながら、腕を振り上げ“oi,oi”とコールを入れて「もっと声出して」といわんばかりに客席を扇動。すると、場内はものすごい盛り上がりに。こうしてライブ中盤まで、散々ノリのいいナンバーで観客を沸かせ、一体感あるライブを作り上げていったところで、再び客席に向かって「はい、座って座って~」とジェスチャーを交えながら伝えるaMEIがなんとも愛らしい(微笑)。そうして、日本人スタッフを日本語で一生懸命紹介していくと、会場の空気はいっきに和んでいった。

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このあとは、彼女のルーツでもあるプユマ音楽のエッセンスを散りばめた独特なサウンドにのせて、姉妹や家族の深い愛を叙情的に歌う「Sister」を歌唱。バックに人々が手を繋ぐ映像が広がっていって、ピースフルな気持ちになっていったところで、次に披露されたのは「Rainbow」だった。aMEIのライブには欠かせないこの曲。ピアノをバックにaMEIが歌い出すと、とてつもなくやさしい歌声がふわりと場内に広がっていく。そうして、観客一人ひとりの心の琴線にそっとふれ、寄り添りそうように母性をたっぷり感じさせる声で人々を包み込んでいったパフォーマンスは感動しかなかった。この曲を歌っているときのaMEIは女神のようで、愛そのものに思えた。海外公演ではこの瞬間、LGBTQ+など様々なカップルが温かい涙を流しながらキスやハグをするシーンをカメラが抜き出し、ステージの画面に映し出していく映像を見たことがあったのだが、その気持ちがこの瞬間、少しだけ分かった気がした。この日武道館は、とても綺麗なレインボーカラーの照明に包まれ、客席では用意していたレインボーフラッグを掲げる人々や、隣の人と肩を組んだり手を繋ぐカップルがたくさん見受けられ、見ているだけで胸がいっぱいになった。

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ムービーを挟んで、フロントに大きな真っ赤なバラの花びらを纏ったような衣装に着替え、ステージに現れたaMEI。次に歌い出したのは「Unexpected Parting」だった。ここから続くバラードナンバーを、どこまでも透き通るような細い声、吐息混じりの声などを繊細なテクニックでコントロールしながら、フレーズごとに深い感情を表現していく歌唱、その安定感ある歌いっぷりは、ワールドツアーを何度も経験してきたディーバならではのスゴさを感じさせるものだった。確かなキャリアに裏打ちされたその歌は、人生を重ねてきた人ならではの奥行きがあり、深みもある。なのに、ステージから届いてくる歌は、その重力を感じさせることなく、聴く者の心のなかにすっと解けるように入っていく歌に仕立てある。これが、aMEIの歌の本当の凄さなのだと感じた。そんな彼女の歌に、誰も一言も発することなく、静かに聴き入っていたと思ったら、「Disappear」のイントロが流れ出した瞬間、客席にいきなりどよめきが走る。そうして、観客たちが待ってましたといわんばかりに大声で大合唱を始めたのだ。それをステージで受け止めたaMEIは、すぐさま「じゃあみんなで思いっきり歌っていいよ」と合図を送るように、客席にマイクを向ける。すると、観客たちはそんなaMEIのやさしさに感謝を伝えるように、みんなで声のトーンを揃えて歌声を届けていくと、照明チームがそんな観客たちを讃えるように明るい光で客席を照らしはじめた。こうしたやりとりからもわかるように、ライブの進行とともに愛ややさしさが会場中に満ちていく。これが、aMEIのコンサートの真髄にあるものなのだと確信した瞬間だった。

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そうして、次の「Full Name」が始まると、aMEIはなんと「歌唱はみんなに任せた」とジェスチャーでアピール。自分はまったく歌わず、ステージから観客の歌声に集中して耳を傾ける。その気持ちが分かったのは、この曲のサビが始まってからだった。この曲はサビ頭に歌だけになる瞬間があるのだが、それを聴いた瞬間、鳥肌が立った。aMEIのライブでは、観客の歌声までもが澄んでいて、清らかで美しいのだ。1番が終わると、その声に感動したaMEIは頷きながら客席に拍手をおくり、その素晴らしい歌唱を讃えた。そうして「Hostage」も、アコギのイントロが聴こえたきた瞬間、場内に割れんばかりの悲鳴があがったため、客席のみんながaMEIに代わって歌を担当。「Remember」では歌に加えて、観客たちがスマホを手に持ち、ライトをともして星空のような美しい光景を作ってみせた。こうして赤いライティングが印象的だった「Want Nothing」まで、たっぷりオーディエンスの歌声を堪能していったaMEI。

このあとは、ライブもいよいよ終盤戦へと突入。ここからはキラーソングオンリーというセットリストを、フルスロットルで畳み掛けていく。白い衣装に着替えたaMEIが楽しそうにハンドクラップをしながら笑顔で舞台に登場すると、客席はいっきに総立ち状態に。そうしてヴァイオリンを大胆にフィーチャーした軽快なポップチューン「Catfight」で会場の熱気をグイグイ高めていったところに、そこに「Bad Boy」をドロップ。たちまち場内はは“Bad Boy,Bad Boy”のコール&レスポンスで大騒ぎ。会場には熱狂の渦が広がっていった。曲の後半にはaMEIが突如キレキレのラップまで繰り出し、観客たちはそのあまりの格好よさに悲鳴をあげて大喜び!!

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「Yes Or No」からはいよいよお待ちかねのジャンプタイムへと突入。aMEIのライブといえば観客全員が熱狂して行なうジャンプが恒例。会場によっては、その揺れの凄まじさに対応できず、ジャンプ禁止令が出るほどなのだ。この日も「Thirsty」が始まるとaMEIの“Let’s go!”の合図で、観客たちは一斉ジャンプで武道館を激しく揺らしまくる。ホーンセクションがフロントまで出てきて「Flying」、さらにドラムとキーボード以外のメンバー全員がフロントに集結した状態でaMEI最大のキラーチューン「3 Days 3 Nights」のパフォーマンスが始まると、会場の熱気は沸点に到達。豪華メンバーたちによるショーアップされたステージングは、まさに圧巻の一言。メンバーがハイテンションでアクトすればするほど、観客たちはそれに応えるように、さらにボリュームをあげてコール&レスポンスを場内に響かせ、ジャンプで武道館をありえないほど揺らしまくる。曲の後半からは、そんな客席にこれまたありえないほど大量の紙吹雪が噴射されていく。そうして、ライブのクライマックスにふさわしい盛り上がりと、愛に満ちた美しい熱狂空間を作り出したあと、aMEIは静かに舞台をあとにし、残ったメンバーで「CHASER」をアクト。華麗な演奏で、この日のライブを締めくくっていった。

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こうして初の日本武道館単独公演を大成功に収め、今回のワールドツアーを締めくくったaMEI。現在彼女は、すでに5月11日からこのツアーをmaxに進化させた<ASMeiRmaxツアー>を開催中。年内は、このツアーで中国各地のスタジアムを巡るスケジュールも発表したばかりの彼女。アジアのディーバの快進撃は、まだまだ止まりそうにない。

 
   

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