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長距離砲の素材は「岡本和真レベル」 広島の主砲は覚醒するか

週刊ベースボールONLINE

2年目に65試合で11本塁打



5月21日の阪神戦で2号3ランを放ち、勝利に貢献した末包

 広島が5月21日の阪神戦(甲子園)で難敵・村上頌樹から5回までに5得点を奪い、4連勝。貯金を今季最多の4に増やし、首位・阪神に0.5ゲーム差に接近した。その原動力になっているのが和製大砲・末包昇大だ。

 1点リードの2回に先頭打者で左翼線二塁打を放ち、2点目のおぜん立てをすると、3回一死一、三塁の好機で村上のフォークをバックスクリーンに運ぶ2号3ラン。一気に突き放して試合の主導権を握った。今年は春季キャンプ直前の1月下旬の自主トレで左膝内側半月板を損傷してリハビリスタートに。開幕を二軍で迎えたが、ファームで自身のやるべきことに集中していた。5月8日に一軍昇格後は9試合出場し、打率.400、2本塁打、7打点とバットが振れている。

 ドラフト6位で2022年に入団し、2年目の昨季は6月に一軍昇格して65試合出場で打率.273、11本塁打、27打点をマーク。得点圏打率.361と勝負強さをアピールした。強いインパクトを残したのはホームランアーチストとしての底知れない可能性だ。146打席で11本塁打は、規定打席をクリアするペースで計算すると30本塁打を軽く超える。

 他球団の首脳陣は「本塁打を打つ型を持っている選手。センターから逆方向にも本塁打を打てるし、ボールを飛ばす能力に関しては同じ右打者の岡本和真に匹敵する。ケガなくシーズンに出続ければ本塁打王を狙える可能性を十分に秘めている」と評する。

あこがれは鈴木誠也


 昨オフに西川龍馬がオリックスにFA移籍。外野の1枠が空いたことにより、レギュラー奪取のチャンスが広がった。故障により出遅れたことはショックだっただろう。だが、ファームで常に前向きな姿勢で声を張り上げていた。チームを活気づけるムードメーカーの強打者。そのキャラクターは、広島で不動の四番として活躍した鈴木誠也(カブス)と重なる。末包は広島で一緒にプレーしていないがそのプレースタイルにあこがれ、今年1月に2年連続で自主トレに弟子入りしている。週刊ベースボールで、師匠に対する思いを語っている。

「何が自分に合うか合わないかを考えて、とにかく引き出しがすごい。いろいろな経験をされた上ですごく勉強されている人。僕にとって“辞書”のような存在です。もともと僕が『(あこがれは)誠也さん(鈴木誠也)!』と言っていたこともあり、気にかけてくれていたようで。(1年目の春の)キャンプのときに宇草(宇草孔基)選手がつないでくれて電話で話したのが初めて。そのオフに堂林(堂林翔太)さんにお願いして、今年も一緒に自主トレをさせていただきました。すごく面白い人で、毎日が面白い。今年は(後輩の)高木(高木翔斗)と内田(内田湘大)もいて(初参加した)去年の自分を見ている感じでした。いろいろな視点から成長できたなと思います」

6年ぶりの優勝へカギを握る選手


 中軸で期待されたジェイク・シャイナー、マット・レイノルズの両新外国人が開幕早々に故障で離脱。四番で起用されていた堂林翔太も精彩を欠き、5月12日にファーム降格した。ポイントゲッターの出現が待たれる状況で、末包の存在は心強い。19日の巨人戦(マツダ広島)では3点を先制された初回に1点を返すと、さらに二死一、二塁の好機で高橋礼のスライダーを左中間に運ぶ逆転3ラン。猛打賞の大暴れで巨人戦同一カード3連勝に貢献した。巨人とは相性がいい。昨年の対戦成績は打率.344、6本塁打。今季も3試合で打率.444、1本塁打、3打点とキラーぶりを発揮している。

 広島は19~22年に4年連続Bクラスと低迷していたが、新井貴浩監督が就任1年目の昨年は2位に躍進した。健闘したと言えるが、シーズン終盤に阪神に突き放されて悔しさのほうが大きかっただろう。6年ぶりのリーグ優勝を狙う今季は、末包の覚醒が大きなポイントを握りそうだ。

写真=BBM
 
   

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