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わいせつ動画投稿で「約1億円の収益を得た」男女の代償…元セクシー女優が「海外サイトへの“違法動画投稿のリスク”」を語る

日刊SPA!

 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半が経過したところで引退を決意し、現在は同人作品やセクシービデオの脚本など、あらゆる方面で活躍中。
◆無修正作品の「一般的に知られていない“アウト”なライン」

 つい先日、ネットを眺めていたら「無修正わいせつ動画を投稿し続けた福岡県の男女を逮捕」というニュースが目に飛び込んできた。このニュースでは“無修正わいせつ動画”と言っているが、要するにモザイクなしの同人ビデオや画像を投稿して収入を得ていたらしい。

 カップルで海外向けファンサイトを運用し、荒稼ぎ。女性側(女優)は界隈で非常に知名度の高いオトナのインフルエンサーだったようで、SNSでは「見たことがある」「めっちゃ有名やん」「ついにやられたか」と様々な声が上がっていた。

 無修正ビデオによる逮捕は過去にも複数起きていて、決して珍しい事案ではない。それなのに同人ビデオに手を出す人々が増え、悲しいかな正規ビデオより勢いが加速しつつあるのだ。

 今回の事件で男女が逮捕された原因は、「モザイクなしの無修正動画を投稿し続けたこと」。日本国内は規制が厳しく、最近はボカシの濃さ、大きさに対して非常に細かい。平成中期のビデオによく見られた「薄目で見たらイケるかも」くらいの濃度ではビデオの審査が通りづらくなっている。

 だからこそ逮捕はごく当たり前の話なのだけど、実はボカシ以外にも引っかかった理由がある。それはノーモザ(ノーモザイクの略)作品を国内で撮影したのがめくれたからだ。

 ぶっちゃけたことを言うと、撮影そのものを国外で行い、海外サーバーを経由しての活動なら、“ある程度は”無修正でも法をすり抜けられる。「海外で撮ったんで」を言い訳にして運営を続けるサイトはいっぱいあるので、その手のところは日本語の書かれた看板などは写さず、日本で制作したとわからないように作品を仕上げる。

 今回逮捕された男女は国外で撮ったようなものが多いが、明らかに日本にしかないであろう「温泉」をウリにした動画も投稿されていた。段々ネタ切れになったのだろうか、それとも海外ファンに向けた日本アピールだったのだろうか……。いずれにせよ、無修正と国内での違法撮影のWパンチなので、警察に目を付けられるのは当然のことであろう。

◆同人ビデオで「収入1億円」は高い?

 海外向けサイトやSNSの運用により、2人は数年間で約1億円の収益を得ていた。活動歴たったの数年、ネット上だけの動きで1億円。数字だけを見るなら多くの人が「脱いだだけで億万長者だなんてラクな仕事だな」と思うかもしれない。

 しかし、冷静に考えてみてほしい。無修正という法を犯し、ファンサイトとSNSの投稿を定期的に行い、撮影を各地で繰り返してやっと1億円と考えると、あまり高い金額ではないように感じる。

「お前の金銭感覚がバグっているから安く感じるんだろうが」なんて言われればそれまでの話なのかもしれないけど、逮捕やデジタルタトゥーのリスクを考慮すると、かなり安いのではないか。そもそも、代償はお金に変えられないとさえ思う。

 ただこれはあくまで私の考えであり、世間一般や同人ビデオに可能性を感じる人々からすると魅力的な金額なのだろう。報道により、今現在同人界隈に生息するクリエイターは危機感を覚えただろうけど、同時に「億も稼げるんだぁ」とムダな可能性を見つけてしまった“志願兵”が現れるのも、この業界の悩ましい点である。

◆外国人の目に留まれば収入は青天井に

 志願兵の登場や正規ビデオから同人に流れる女優が増えれば、自然と業界は盛り上がってしまう。ユーザーはお金さえ払えば無修正ビデオを簡単に観られるのだから、こうしてどんどん客も演者も裏へレッツゴー。そりゃあ、正規品が売れなくなるわけだ。

 女の子は稼げてユーザーは表のビデオより楽しめる……というお互いウィンウィンな構図が同人界隈では見事に出来上がっている。それに国外無修正モノは海外サーバーに載せるため、外国人の目に留まれば広い層のファンを獲得することも可能。日本人だけを相手にするよりも、収入は青天井になるのだ。

 お金と活動の自由度だけを見るなら、同人ビデオが白熱するのも頷ける。ただ多くの人は目に見えてわかるリスクを熟知していないか、逮捕事件をどこか他人事と思っている事実は否めない。大金ばかりに気をとられ、手にする金額以上のリスクが含まれることを忘れているような気さえする。

◆「稼げる」だけで全てを決めてはならない

 私はセクシー女優や昼職、ライターを経て思うが、お金は本当に大切だ。生きるにはお金が必要不可欠だし、あればあるほど挑戦できる物事の幅が広がる。金銭面がカツカツだと心に余裕がなくなり、人生を彩るのさえ難しいのだから「お金はあったらあっただけ良い」という考えは、決して間違いではないだろう。

 でも、稼げるからと言って超えてはならないラインがある。それが無修正同人ビデオの場合は「法律」であり、「大金を得るためなら手段は選びません!」というスタンスは完全にアウトと言えようか。

 たとえ1億、2億、それ以上を手にできたとしても、デジタルタトゥーや税金など別の問題が浮上するはず。お札の数だけ幸福が増えれば、その分の悩みだって必ず出てくるのだ。

 稼げるからと言って安易に手を染めると、取り返しのつかない状況にだってなり得る。これは表のビデオに関しても同じだけれど、裏にはさらなるリスクが潜む点を多くの人に理解してほしい。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―



【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
 
   

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