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「モンスターズ・インク」の“その後”…職場関係・キャリアに悩むモンスターの“リアル”が大人にこそ刺さる物語「モンスターズ・ワーク」

WEBザテレビジョン

ピクサー・アニメーション・スタジオ製作の映画「モンスターズ・インク」(2001年)のその後を描いた、オリジナルアニメーションシリーズ「モンスターズ・ワーク」のシーズン2が、5月5日に配信された。本シリーズでは「モンスターズ・インク」のラストで「“笑い”は“絶叫”の10倍のエネルギーになる」と発見したマイクとサリーが経営者へ昇格し、彼らが勤めるモンスターズ・インクで働くモンスターたちの仕事ぶりが映し出された。シーズン2ではシーズン1に引き続き、新人社員のタイラーを中心に、タイラーが所属していた社内の設備チームで通称“MIFT”(Monsters,Inc Facilities Team)の仲間たちも続々と登場。“笑わせ屋”の見習い社員として奮闘するタイラー、そしてマイクとサリーは“笑いエネルギー”で会社の業績向上を目指していく。大人にこそ刺さる今作の見どころを紹介する。(以下、ネタバレがあります)

■怖がらせ屋出身のタイラーが笑わせ屋として職場デビュー

優秀な“怖がらせ屋”志望から一転し、タイラーは小道具のドーナツを使った笑いが偶然にも評価され、マイクが指揮官を務める爆笑フロアからオファーを受ける。MIFT時代からの相棒・ヴァルもアシスタントとして、タイラーと一緒に爆笑フロアへ転属することになる。

第1話では、タイラーが思うような形で笑いエネルギーに貢献できず自信を失ってしまっていた。そんな彼をポジティブに励ますヴァルと共に母校であるモンスターズ・ユニバーシティのホームカミングへ出席することに。学生時代のタイラーと言えば同校を首席で卒業し、“怖がらせ屋”としての歴代最高記録保持者。

フットボールゲームのハーフタイムショーに歴代の絶叫キングたちと登場するが、タイラーは笑わせ屋としての渾身のギャグを披露して会場をしらけさせてしまい、ますます自信をなくしてしまう。そんな彼を優しく励ましたのが、タイラーと同じく歴代の絶叫キングとしてハーフタイムショーに登場した、モンスターズシティで“悲鳴”による発電を行っている企業「フィアーコー」のCEO・ジョニーだった。

■会社にもまれる姿が妙にリアルさを醸す大人向けのアニメ

フットボールゲームのハーフタイムショーで恥をかいて以来、タイラーは何をやってもうまくいかず負のスパイラルに陥る。第2話の冒頭では、自暴自棄になったタイラーが古巣・MIFTを再訪する姿が映し出されるが、既に新人社員のロジャーがタイラーの居たポジションに座っており、現実世界と同じく入れ替えの激しさを感じさせる“リアルな”組織が表現されている。

タイラーたちはマイク、サリーと共に優れたエネルギーと電力を生み出す会社が参加する展示会へ出向くことに。サリーから会社のブースで広報担当を頼まれるタイラーとヴァルだったが、乗り気なヴァルとは裏腹にタイラーのやる気は下降するばかり。

そんな中、彼が子どもたちを笑わせた時に得た、笑いと絶叫が混じってしまったポンプが爆発するハプニングが発生してしまう。不運なこと続きで落ち込んでいた時にたどり着いた、フィアーコー社のブースで、怖がらせ屋としての才能を発揮するタイラーを見かけたジョニーは、彼のスカウトを決意。思いがけない出来事に戸惑いながらも「自分の本当の居場所はどこなのか?」と、考え始めるタイラーの悩める姿が描かれた。

シーズン2では会社組織にもまれ、そして自分のキャリアとも向き合うタイラーの姿をより濃く映し出すなど、完全に大人向きに振り切ったストーリー構成も見どころの一つ。

モンスターズ・インクの新たな経営者として“笑い”のエネルギーを使って、競合他社に対抗するマイクとサリーの挑戦はもちろん、タイラーの成長過程、そしてヴァルとの友情関係など、会社で働くモンスターたちのさまざまな活躍ぶりが見て取れる。まさに大人にこそ刺さる、上質なアニメとなっている。

「モンスターズ・ワーク」シーズン2は、ディズニープラスにて独占配信中(全10話)。

◆文=suzuki

 
   

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