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『アンメット』『光る君へ』『最愛』『アンナチュラル』 “名作に必ずいる”井浦新の吸引力

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 “何か”ある演技をするには、“何か”が起きるまでの過程をしっかり落とし込まなければならない。裏切ったり、人を傷つけたり。そのアクションを起こしてしまうまでの人物の葛藤を、井浦は自分のなかで咀嚼して、体現しているのだろう。ゆえに、視聴者が置いてきぼりにならない。

 そのため、大迫が実は“何か”を抱えていたとしても、どこか納得できてしまう自分もいる。ひとりになったときにふと見せる寂しげな表情。西島医療グループの最高権力者・西島(酒向芳)と話すとき、なんだかビジネスマンっぽい顔になる瞬間もあった。思い返せば、井浦はたくさんのヒントを、わたしたちに与えてくれていたのだ。

 やっぱり、大迫はミヤビの記憶障害の原因に関わっているのだろうか。それとも、このままポワポワなキャラクターであり続けるのか。どちらに転んだとしても、受け入れる準備はもうできている。

(文=菜本かな)

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