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妻夫木聡、北川悦吏子氏との20年ぶりタッグに「またご一緒できて感慨深かった」<生きとし生けるもの>

WEBザテレビジョン

5月6日(月)に放送される、テレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」(夜8:00-9:54、テレ東系)の記者会見が5月5日に開催され、主演の妻夫木聡、渡辺謙を始め、原田知世、杉野遥亮、大政絢、脚本家・北川悦吏子氏が出席した。

■妻夫木と渡辺が人生に悩む内科医と余命宣告を受けている男を演じる

同作は、人生に悩む医者と余命宣告された患者の2人が、人は何のために生き、何を残すのかという永遠の問いの答えを求めながら各地を巡るヒューマンドラマ。北川氏と廣木隆一監督がタッグを組み、人生に悩む内科医・佐倉陸を妻夫木が、陸と旅をする余命宣告を受けている男・成瀬翔を渡辺が演じる。

ほか、豪華キャストの共演が実現。成瀬の初恋相手・中野百合役を原田が、陸の務める病院の研修医・吉岡薫役を杉野が、陸の良き理解者である看護師・菅田陽子役を大政が務めている。

■20年ぶりの北川氏とのタッグに妻夫木「感慨深かった」

妻夫木と北川氏がタッグを組んだ作品といえば「オレンジデイズ」(2004年、TBS系)。それ以来交流が続いていると言い、妻夫木は「もう20年! 長いですね」と驚きの表情を。

北川は「ごはんを食べたときは変わらないと思ったんですけど、完パケを見たら(変わったと感じた)」と妻夫木の変化を告白する。

「私は人の本質、その人の良さって変わらないと思っていて。オレンジデイズのときの櫂くんの良さと、今の妻夫木くん、陸の良さは変わらないんだけど、本人が年を重ねたじゃないですか。大人になった方が良さって浮き彫りになってくると思って。ピュアな感じとか、優しさとか、オレンジデイズのときはイケメンということに紛れて隠れてしまっていたものが、逆に年を重ねた方が見えることってあるんだなと、昨日も見返していて思いました」とコメントした。

これに妻夫木は「本当に光栄です。北川さんとはその間も連絡を取っていたので久しぶりという感じはしなかったですけど、今回またご一緒できて感慨深かったです」と笑顔を見せつつ、「北川さんが書く脚本は、事実だけじゃなくて、その裏に隠された何かもっと大事なこと、本当に僕たちが伝えたい言葉にならない何かを確実に書いてくださっているんです。それを噛み締めて演じさせていただきました」と“北川脚本”の魅力を語った。

■「扉から出てきた瞬間に妻夫木さんが温かかったので、よかった〜と思って」

続いて、それぞれが台本を読んだ感想を明かす中、杉野は妻夫木との駅のシーンを挙げ、「いい言葉だな、ありがたいなと思って、ちょっと力が入っちゃって」と告白。「ああいうところでもリラックスしないとなとは思いますけど、そういう意味でも勉強になりました」と話した。

これに対して北川氏は「すてきなせりふを渡した」と、ちゃめっ気あふれるコメントで場を和ませつつ、「私が思うだけで知らないけど、ご本人が持っていらっしゃる育ちの良さとか、そういうのが滲み出ていて。ちょっと不器用っぽいところもいいなと思って」と杉野の魅力を明かし、「あそこすごくポイントなので見てほしいです」とアピールした。

さらに妻夫木が、「杉野くんが前日に、そのシーンに挑む前にもう少しコミュニケーションが取りたいと僕の部屋に来てくれて。初期の段階から脚本を読んでいて、杉野くんの役の背景も当初はもっとあったけどだいぶ省略されている部分があったから、そういうところについていろいろ話をして」と、裏話を告白。

「役に対してもそうだし、自分が言う言葉に対しても真摯に向き合おうとしていたので、すごく僕は好きでした。単純にいい言葉だからいい風にやるためにどうすればいいのかじゃなく、もっと本質に向き合おうとしていたから、すごくうれしかったですね」と褒め言葉を。

杉野は、「緊張したり肩に力が入っちゃうと出来ることも出来ないと思って、お仕事終わりだったんですけど訪ねさせてもらいました。すごく緊張しましたけど、扉から出てきた瞬間に妻夫木さんが温かかったので、よかった〜と思って。それでちょっと肩の荷が降りた」と当時の思いをコメント。

北川から「杉野さんってそういうところがあるんじゃないかと思って。すごい賢いんだけど、正しく賢いというか。“このせりふ美味しい”とかそういう感じではなく、向き合ってくれる誠実さと不器用さがある」と、妻夫木から「本当に不器用なんですよ」と言われた杉野は「生きづらいなと思っています(笑)」と返し、会場の笑いを誘っていた。

■「映像を見たときに思った以上に楽しそうで(笑)」

また、印象に残っているシーンについて、「車の中で謙さんがグッと妻夫木さんを抱きしめて、二人の心がグッと(近づくところ)」とチョイスした原田。「最初にまず心を掴まれて。このドラマはそういうのがいっぱいありすぎて、どこかひとつというのは本当に言うのが辛いんですけど、そこが一番最初に思った」と明かした。

続く渡辺は「丘みつ子さんのところ。もちろん台本は読んでいるんだけど、自分たちのシーン以上に、あそこはホロホロ泣きました」とコメント。

一方の大政は、病院のシーンがほとんどだったと明かし、「お二人が旅に出られて(杉野、小宮滝人役の田中哲司と)3人で『行っちゃったみたいだよ』『ムービ送られてきました!』『楽しそうだね』って話をするシーンを最初の方に撮っていたんですけど、そのムービーがまだ撮られていなかったんです。後々映像を見たときに思った以上に楽しそうで(笑)、せりふの言い方変えたいねと言いたいくらいでした」と注目ポイントを紹介。妻夫木も「40を超えてこんなにはぁはぁ言う芝居をさせてもらうことがないので、楽しかったです」と話した。

■「幸せの欠片みたいなものが届くといいな」「北川悦吏子の風を感じてもらえれば」

最後に妻夫木が、「このドラマに携わらせてもらって、自分と向き合い、作品と向き合い、命と向き合って本当にいろんなものを得ることができたと思っています。死は何かを失うもののようなイメージがあったんですけど、もしかしたら残される人たちは、死によって生かされていく、力になる部分もあるんじゃないかなと、そういう勇気を与えてくれるドラマになっている」と魅力をアピール。

さらに「小さな幸せが世界中に転がっているはずなんですよね。でも僕たちは、何となく過ごしている中でそれに気付けなくなってきている。そういうものを見つけさせてくれるドラマになっていると思います。見てくださる方に、少しでも幸せの欠片みたいなものが届くといいなと思っています」と熱く語った妻夫木。

そして、渡辺が「もちろん生と死を扱っている深い話ではあるんですけど、何かある種、風のようなドラマだって思うんですよ。ちょっと強風が吹いたりとか、雷雨になったりとか、いろいろな風はあるんですけど、おそらく最後は本当に心地いいそよ風のような、そういう風に感じてもらえるドラマになったんじゃないかなと思うので、北川悦吏子の風を感じてもらえればと思います」と伝え、会見を締めくくった。
 
   

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