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「マドリーの左SBを脅威に晒した」「攻撃を牽引」古巣に挑んだ久保建英を番記者は評価!“幻のゴ―ル”は主審に苦言「ソシエダに不利な判定は見慣れている」【現地発】

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「マドリーの左SBを脅威に晒した」「攻撃を牽引」古巣に挑んだ久保建英を番記者は評価!“幻のゴ―ル”は主審に苦言「ソシエダに不利な判定は見慣れている」【現地発】(C)SOCCER DIGEST Web
 10年ひと昔と言われるが、移り変わりが激しいサッカー界では2年間でも十分に同じ感覚に陥る。それはタケ・クボ(久保建英)のケースを見れば明らかだ。2022年夏の加入直後に手にした評価を高水準で維持しながらも、批判に常に向き合わなければならない今日のサッカー選手の掟に晒されてきた。

 中でも古巣のレアル・マドリーとの試合は、タケのバロメーターを図るのに格好の機会だ。1年目の昨シーズンは、まず適地のサンティアゴ・ベルナベウで、鮮烈なパフォーマンスを披露しながら、当時、本人も自覚していた決定力不足を露呈。ノーゴールに終わった。

 翻ってアノエタでの第2ラウンドでは、先制ゴールを挙げるなど、2-0の勝利に貢献。この白星で勢いに乗ったチームは10年ぶりのチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。

 2年目の今シーズンは、前半戦の初戦は当時、ラ・リーガ全体でジュード・ベリンガムに次ぐ評価を得ていたその実力をまざまざと発揮。しかしオフサイドで取り消された幻のゴールと後半開始早々の失点が分岐点となり、タケもチームも手ぶらでサン・セバスティアンに帰った。
 
 そして4回目の顔合わせとなった今回は、自身はコンディションを落とし、チームは3戦連続白星なし。バロメーターを図るには過去最も難しい試合だった。しかしそうした不安を吹き飛ばすようにタケは立ち上がりから攻撃を牽引。シーズン序盤の絶好調時のプレーにはまだまだ遠く及ばないが、復調ぶりをアピールした。

 ポジションは、バレネチェア、オジャルサバルとともにトリデンテを形成する形で、右サイドでプレー。マドリーももちろん十分な警戒を払っていたが、対峙する左SBフラン・ガルシアを常に脅威に晒した。

 15分、バレネチェアが華麗なスラロームを描いて中央を突破すると、右サイドでフリーになっていたタケにパス。タケは左足ダイレクトでニアを狙ったが、ケパの好セーブに阻まれた。

 今回も試合のターニングポイントとなったのはタケの幻のゴールだった。マドリーに先制を許した3分後の32分。バレネチェアがチュアメニからボールを奪うと、オジャルサバルがゴール前でシュートし、そのこぼれ球だった。これを拾ったタケが鋭い切り返しでミリトンを振り切ると、右足でゴールネットを突き刺した。

 待望の同点ゴールにアノエタの観客は沸いたが、その喜びも束の間、VARチェックを経てバレネチェアのファウルを取られ、得点は認められなかった。
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 試合後、タケは、「バレネがボールを奪った。僕が言えるのは、ボールを失った選手が眠っていたということだ。それは明らかだ。チャンピオンズリーグではこうしたことは起こらない」とまくしたてた。

 ソシエダに不利な判定を下すムヌエラ・モンテーロを見慣れている我々にとっては何も珍しいことではない。
 

 エンドが変わった後半も攻撃を活性化。開始早々のトゥリエンテスの惜しいシュート、73分のオジャルサバルのオフサイドで取り消しとなったゴールのいずれの起点となったのもタケだった。80分にも前線のオジャルサバルへ鋭い縦パスを供給。しかしリュディガーに当たった“10番”のシュートはわずかに枠の左へ外れた。

 バロメーターの話を続ければ、タケは上向きに転じていることを示したが、得点もアシストも決めることができなかった。そしてそれはわずかなディテールの差だった。

取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸

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