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憧れていては勝てない 一石投じる

テニス365


(左から)ナダルとレヘチカ
画像提供:ゲッティイメージズ

男子テニスで世界ランク31位のJ・レヘチカ(チェコ)は日本時間1日(現地4月30日)に行われたムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)4回戦で元世界ランク1位のR・ナダル(スペイン)を破った後の会見で、対戦相手から試合後にウェアを貰う行為について持論を述べた。

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22歳のレヘチカは今大会に第30シードとして出場。今大会は初戦の2回戦で世界ランク130位のH・メジェドビッチ(セルビア)、3回戦で同118位のT・モンテイロ(ブラジル)を下し4回戦に進むと、4回戦では同大会を過去5度制覇しており、今季での引退を示唆している37歳のナダルと初対戦した。

この試合、レヘチカは最高で時速233キロを記録した強力なサービスを武器にナダルに1度もブレークを与えず、33本のウィナーを決めるなど安定したプレーでナダルに対し7-5, 6-4のストレート勝ちを収め、同大会初のベスト8進出を果たした。

試合後、会見に出席したレヘチカ。会見ではナダルが3回戦で対戦した世界ランク91位のP・カチーン(アルゼンチン)が試合後にナダルにウェアを”おねだり”し話題となった件を前提に、記者からナダルに何かお願いをしたか問われ、レヘチカは持論を述べた。

「わからないよ。僕は勝つためにコートに立ったんだ。コートに立ち勝つためにそこに行ったのに、彼を追いかけて彼に何かをお願いするのは僕には難しい」

「失礼な言い方に捉えてほしくないんだけど、試合をしているときに相手に何かくれないかとお願いしようと思っていたなら、なぜその場にいるのだろうか?それはちょっと変だと僕は思う。つまり、このことに関しては、誰もが自分の意見を持つことができる。僕はペドロ(カチーン)がやったことを完全に尊重している。僕にとってはまったく問題ない。でも、僕だったらそのようなことはしない」

「大会が終わった後、どこかで彼を見かけたら、練習の後と同じように写真をお願いするかもしれない。もちろん、彼とまた一緒にプレーする機会があるかどうか、一緒に試合をするかどうかはわからないからね」

「だから今週初めに練習した後、ラファ(ナダル)に一緒に写真を撮ってくれるように頼んだんだ。もし彼が僕にTシャツをくれたというのなら、それはわからないけど、僕はそういう意図を持って試合に臨んでいないし、このことに関しては違うアプローチを持っているだけだよ」

男子プロテニス協会のATPがナダルとカチーンのやり取りを大きく取り上げ、ファンから感動の声や、現役選手から「自分も欲しい」という温かい言葉が多く飛び交っていた中、レヘチカは憧れていては勝てないと考えていたようだ。

そして冷静に勝利を目指し、レジェンドから大きな1勝を手にした。

レヘチカは準々決勝で第3シードのD・メドベージェフと対戦する。メドベージェフは4回戦で第17シードのA・ブブリク(カザフスタン)を下しての勝ち上がり。


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