17歳で日本アマ覇者となった小木曽喬。プロ入り後、大きな結果を出せずにいたが、昨季はレギュラーツアーで予選落ちなしの賞金ランク26位に。今週は小木曽の地元で伝統の“中日クラウンズ”が開催。初優勝の期待がかかるが、そんな小木曽の躍進の陰にコーチの堀尾研仁の存在があった。いま発売中の「週刊ゴルフダイジェスト」2024年5月7&14日合併号に掲載している小木曽と堀尾コーチのインタビュー全編をお届けしよう!
ー「数値化して自分を知る。選手寿命も伸ばしたい」
ほりおけんじ・71年岐阜県出身。レッドベターに師事し、ティーチングの世界に。02年より帯同コーチとして活動を開始。05年は谷口徹の3つのメジャーに同行。多数プロの契約コーチを務める
ー「今はひらめきを数字で確認しながらやってます」
おぎそたかし・97年愛知県出身。6歳でゴルフを始め、中3時に福井工大附福井中学に転校。14年の日本アマでは当時日本人史上最年少優勝を果たす。15年プロ入り、下部ツアー3勝を挙げている
小木曽が堀尾に師事したのは約3年前
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自他ともに認める“超感覚派”の小木曽。堀尾の門を叩いたのは21年だという。堀尾は現在、20年3月に購入したギアーズ(スウィング解析システム)を使用した指導を行っている。
堀尾 いいコーチングとは何かを考え、シーズンを通して選手のいい状態を保つとなるとデータの活用が必要だと思いました。自分の勉強にもなったし、実際、小木曽を始め何人かが上手くいき始めた。もちろん一般のお客さんにも使い喜んでもらっています。
小木曽 最初はめちゃくちゃ言われました。「よくこれでやっていたね」なんて(笑)。
堀尾 ははは。でも超感覚派がデータを活用したいい例です。感覚があったほうが絶対にいい。でも感覚派という言葉の裏にはネガティブな意味、思いつき、行き当たりばったりみたいなものもある。小木曽は最初、ツアーの練習場で、3タイプのスウィングで迷っていると言っていた。AとBとC全部を言う通り見事にやるんです。でもまったく違うスウィングだから安定しない「自分スタイル」を決める必要があると言いました。
小木曽 1年間フル出場した年に、自分ではまあいいゴルフをした週もあったんですけどシードが取れなくて。これは何か変わらないとムリだと思い、堀尾さんに「言われたことを全部やります。180度変えてもいいくらいです」と最初に言った。これがよかったですね。
堀尾 そのタイミングで出会えたのがよかった。早くに自分の限界みたいなものを見たから自分を変えないといけないと思えたんです。