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東海大・長谷川国利監督がリーグ戦初采配 帝京大に敗戦も「選手がまったくあきらめていないのを感じた」【首都大学リポート】

週刊ベースボールONLINE

1カ月間の練習参加自粛の処分」



東海大・長谷川監督は1カ月の練習参加自粛の処分が明け、3カード目にして初采配した

【4月27日】首都大学一部リーグ戦
帝京大9-4東海大
(帝京大1勝)

 首都大学リーグ第4週1日目。今春から東海大の指揮を執る長谷川国利監督がリーグ戦では初采配となる帝京大1回戦に臨んだ。

 長谷川監督は東海大相模高から東海大へ進み、大学時代は現在もリーグ記録に残る31試合連続安打を記録。3年春には最高殊勲選手を受賞し、ベストナインは2回(外野手1回、指名打者1回)。当時のエースだった1学年上の高野光(元ヤクルトなど)らとともにリーグ4連覇に加え、82年と83年には明治神宮大会で大学日本一も経験している。

 卒業後は横浜大洋ホエールズ(現DeNA)にドラフト4位で入団。現役を引退してからは大洋、巨人のスカウトを歴任し、昨年は読売ジャイアンツ女子チームの助監督を務めた。

 今年1月1日付で母校・東海大の監督に就任したが、3月に20歳未満の下級生への飲酒強要と暴行が発覚。この不祥事に伴い、長谷川監督も1カ月間の練習参加自粛の処分を受けていた。

「この1カ月はずっと寮にいたのですが、すぐ横にグラウンドがあるので、グラウンドには行けませんでしたが選手の声を遠くに聞きながら過ごしていました」

 処分が明けたのは4月18日。すでに春季リーグ戦は開幕していたが、東海大は「投手陣が成長し、特に2年生の若い投手が活躍していました」と、負けなしの4連勝と絶好のスタートを切っていた。

「高ぶる気持ちがありました」


 前週は空き週となっていたため、リーグ戦の監督デビューまで1週間の時間があったが「帝京大の投手陣の対策をして、打つ球と打っちゃいけない球を確認してきました」と復帰直後から精力的に動き回っており、主将・植本拓哉(4年・明石商高)も「この1週間は密度の濃い練習をしてきました」と振り返っている。

 植本主将は長谷川監督に対し「一緒に寮で生活をしているなかで、とてもしっかりされている方だと感じているので、自分たちは信じてついていくだけです」と信頼を口にしている。こうして迎えた帝京大1回戦は4連勝同士がぶつかる中盤の山場だったが「やっぱりたかぶる気持ちがありました」と長谷川監督。

 しかし、試合は初回に2点、2回に5点を奪われる苦しい展開。それでも3回表には二番・田中一馬(4年・東海大大阪仰星高)の犠飛などで2点。そして、2番手で登板した庄司裕太(2年・東海大相模高)が3回からの3イニングをゼロに抑えて反撃を待ったが4回表の二死二、三塁。7回表の二死満塁のチャンスを生かせず。逆に追加点を挙げられると、9回表は植本主将のタイムリーなどで2点を返したが反撃もここまで。4対9で帝京大に敗れてしまった。

「ベンチにいて、選手たちがまったくあきらめていないのを感じました」と長谷川監督。さらに「負けたのは悔しいですが選手は一生懸命やってくれていますし、そんな学生たちとタテジマのユニフォームを着て監督をさせてもらえることは光栄なことです」と続けた。

 首位決戦の1回戦は落としたものの、まだまだ勝負はこれから。東海大はスタッフと選手が一体となって次戦へ挑む。

文&写真=大平明
 
   

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