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「子宮は残して…」がんの手術前夜、病室のカーテン越しに聞こえる会話に涙が止まらず【漫画の作者に聞く】

Walkerplus

鼻づまりで病院に行ったら、突然「がん」と宣告された!2児の母であるやよいかめ(@yayoi_kame)さんが2023年に発売したコミック「鼻腔ガンになった話」は、そんな実体験を漫画化した闘病エッセイだ。お金や手術、副作用…不安を抱えながらも、家族や周囲の人々と支え合って闘病生活を乗り越えていく。

その続編「続 鼻腔ガンになった話 未来への道」が、2024年3月に電子書籍で発売されたばかり。一部抜粋し、ご本人へのインタビューとともにお届けする。

※本作で紹介している症状は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため、閲覧にはご注意ください。

■鼻腔がんの手術を受けるために再入院
患部の縮小具合から、切開手術ではなく、傷口が目立たない内視鏡手術に決まって一時退院。1カ月ほど自宅で静養したあと、手術のために再入院することになった。

家族としばしの別れ、そして患者との再会。幼い子供はがんの怖さについて、まだよく理解できていないようだ。その日の就寝間際にある出来事が。

急患が運ばれてきた。若い女性で、体調もかなり悪そうだが、見守るしかない。そして、手術の日が迫ってきた。

病室のカーテン越しに、女性の家族の会話が漏れ聞こえてくる。それは、子宮を摘出するかどうかという重い決断。手術前夜という大事なときに、涙が止まらない…。

■親族のがん罹患体験をもとに、患者の家族の気持ちを描きたい
第2シリーズについて、見どころを教えてもらった。「より深くがんにまつわる人の思いを描きたくて、自分のがん治療だけではなく、大腸がんだった叔母と肺がんだった父の話を描いていきます。自宅療養と民間療法を選んだ叔母とその夫。末期がんでも最後まで美容師として生きようとした父。がんという病気にまつわる患者の家族の気持ちにも注目していただきたいです」

自分も大変な目にあっているので、反面教師にしてよりよい入院生活を送ってもらえたら、と語る。「がん患者の人にはつらい闘病生活が少しでも笑えるものになるように、まだがんになったことがない人にはがん検診の大切さを、病院に行くのが怖いという人には早期の治療の大切さをお伝えできたらいいなと思っております」

■手術前夜の出来事や、病室で感じたこと
運ばれてきた患者さん(女の子)とトイレで出会ったときは、「夜中にばったり出くわしたので最初はびっくりしたんですが、一方で『もし今ここで倒れたら私が看護師さんを呼びに行かなければ!』とかおせっかい的なことを考えてました。調子が悪いときに声をかけるのはよくないと思ったし、でも心配だからとずっと見てたら不審者…。あくまで何かあったら助けようと言う気持ちでした」

この話をInstagramで最初に描いたとき「こんなふうに病室でプライベートな治療方針を話す病院なんてありえない!」「ほかの患者さんが移動してあげればいいのでは?」というコメントをもらったそう。

しかし、「彼女自身まだ体調が悪そうで、さらに彼女のご家族も日中はお仕事をしている様子で、家族が集まれるのが夜遅い時間だったようです。だから大部屋にもかかわらず、病室で治療についてのお話をされていたんだと思います」

ほかの患者が気を遣って移動することについては、「気管切開して酸素吸入している患者さんや抗がん剤で調子の悪い患者さんもいたので、難しいですよね。だからこそ大部屋は気づかいが大事だと感じました。つらいときは、お互いあえて立ち入らず聞かないようにする。また偶然聞いてしまったとしても、黙っておく。そういう気遣いが必要なんだと思います」

■今できることをやるしかない
手術前夜に患者さんの重い話を聞いてしまったやよいかめさん。「患者さんご本人の気持ちやご家族の気持ちもそれぞれ自分に置き換えてしまい、胸が痛くなりました。自分一人で何とか消化しなければと思ったんですが、そう思えば思うほど考えてしまって涙があふれて…。いろいろ考えて考えて、疲れて寝てしまったんですが、結局のところ人間ができることって限られているので、『今できることを精一杯やるしかない』そう思って手術に向かいました」





 
   

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