◆ヤリスとの共通パーツはわずか7点
英テレグラフ紙は、「今年の傑出したパフォーマンスカーの一つ」であると評価する。ターボチャージャー付きのAWDであるGRは、ガソリン車ならではの直感的なスリルを生み出すとの評価だ。ラリーの精神を継承するGRヤリスは、レーシングカーをベースとし、公道走行規制をクリアするホモロゲーションのため変更を施した。通常のヤリスと一見似ているようにも感じられるが、共通するパーツはわずか7点しかないと記事は述べる。
価格は4万4250ポンド(約863万円)からの設定となっており、英自動車雑誌のEVOは「パンチの効いた」価格だと率直な感想を漏らす。一方で同誌は、「小型ホットハッチのゴールポストを再度動かす(あり方を一新する)気配がうかがえる」とも述べ、ラリー育ちのGRヤリスの進化に期待を寄せている。
◆「本物のラリーのDNAを感じる」
EVO誌はフィンランドに赴き、氷上走行で新型GRヤリスの実力をテストした。同誌は結果に大いに満足したようだ。「GRヤリスで氷上サーキットを走れば、マスクとマントを身にまとってスーパーヒーローになった気分になれる」と述べている。ホモロゲーション・スペシャルとして吹き込まれた「本物のラリーのDNA」が、直に感じられるという。スタッドレスを履いたGRヤリスは、驚くほどハードに攻めることができるとの評価だ。
新型はファンからのフィードバックにも応えている。テレグラフ紙はかつて、GRヤリスには欠点があったと指摘する。「俊敏なハンドリング、けたたましいエンジン音、穏やかな乗り心地、そしてラリーカーのような一流のルックスは間違いなくヒットだった」としたうえで、高すぎる着座位置にはファンから不満が聞かれたと振り返る。新型に試乗した同紙記者は、「乗り込むとすぐに、新しい低いシートポジションが目に飛び込んでくる」と講評する。調節のための可動域も十分にあり、高速なコーナリングで身体をホールドしてくれるサイドサポートも十分だという。
◆エクステリアはよりアグレッシブな印象
英自動車売買サイトのカー・ワオは、デザインについては現行型と大きく変わらない「クールなスタイリング」だとしたうえで、細かな変化が加わっているとも紹介している。新型はフロントバンパーに設けられたインテークが、よりアグレッシブな印象となった。リアではブラックだったスポイラーがボディカラーに変更されたほか、下部のディフューザーにメッシュグリルが採用されている。
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インテリアではよりわかりやすい変化があり、ダッシュボードからステアリングホイールとシフトレバーまでが角張った操作部(ビナクル)上に集約された。カー・ワオは、1980年代のラリーカーを想起させると述べる。
すでにイギリスでも知名度の高いGRヤリスだが、改善を重ねラリー育ちの実力を伸ばしている。
Toyota (GB) PLC.
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2024年4月27日