top_line

あなたの語彙力が試される!
無料ゲーム「ワードパズル」で遊ぼう

林翔太 , 室龍太etc.出演ブロードウェイミュージカル「WHERE’S CHARLEY? チャーリーはどこだ!」上演中 ハッピーと笑いがてんこ盛り!

シアターテイメントNEWS

林翔太主演のブロードウェイミュージカル「WHERE’S CHARLEY? チャーリーはどこだ!」4月22日より日本青年館ホールにて好評上演中だ。
「WHERE’S CHARLEY?」は1948年にアメリカ・ニューヨークのブロードウェイで初演されたミュージカル。古典劇「チャーリーの叔母」をもとにジョージ・アボットが脚本を書き、「GUYS AND DOLLS」や「HOW TO SUCCEED IN BUSINESS WITHOUT REALLY TRYING」のフランク・レッサーが作詞・作曲を手がけた。1952年には映画化。
林翔太は、オックスフォード大学に通う好奇心旺盛で元気な主人公チャーリー・ウィカムを演じ、チャーリーのルームメイトであるジャック・チェスニー役を室龍太、チャーリーの優しく賢く礼儀正しいガールフレンドのエイミー・スペッティギュー役を蘭乃はな、ジャックの正直なガールフレンドのキティ・ヴァーダン役を敷村珠夕が演じるほか、彩乃かなみ、福田転球、鈴木壮麻が出演。
今回の上演版では、上演台本を勝田安彦、演出を中屋敷法仁、音楽監督・編曲を栗山梢が担う。
オーバーチュアーはご機嫌なBWミュージカル、といった風情、途中でジャージーな曲調に変わり、始まる前からワクワクさせられ、それからマーチ風の曲調に。ここで「掴みはOK」。無伴奏のコーラスが聞こえる。卒業式が近い、そんな状況から始まる。

主人公はもちろん、タイトルにもあるようにチャーリー(林翔太)、その友達はジャック(室龍太)、大学を無事に卒業、当然、嬉しい。そんな折にチャーリーの叔母のドナ(彩乃かなみ)がやってくるとか…ただ、チャーリーは会ったことがない、その上、お金持ち。

エイミー(蘭乃はな)とキティ(敷村珠夕)を迎えてのランチを計画するも、叔母のドナはまだ来ない、そこでチャーリーは叔母のドナに”なりすまし”、これが、予想通り、騒動の火種になるであろうことは観客はソッコーわかる。そして物語のオチもなんとなくわかってしまうが、そこは”マジック”、なりすましのドナ(実はチャーリー)はジャックの父であるフランシス(鈴木壮麻)とエイミーの叔父でキティの後見人のスペッティギュー(福田転球)、この2人の紳士からなんと、好意を持たれ告白されて(この2人の火花バチバチも)、てんやわんや、そんなことになっても好きな女の子にはしっかり告白。

とにかく楽曲が巧み、「My Darling, My Darling」はこの作品の主要な楽曲、覚えやすいメロディ、ジャックとキティが歌う、舞台上に大きな大きなピンクの薔薇が象徴的。この曲は最後には全員で歌い、ライトモチーフ的にも用いられる。そしてキーパーソンである叔母のドナ、彼女はフランシスの旧友、しばし思い出せなかったフランシスだったが、すぐに思い出して意気投合、旧交を温める。スペッティギューはとにかく偽ドナに一目惚れ、追いかける、追いかける、とにかく逃げる、逃げる偽ドナ、ここは単純に笑えるところ、スペッティギューはここでは『ヒール役』な立ち位置であるが、偽ドナを懸命に追いかけ回すところはむしろ可愛い。女子2人、エイミーとキティは年頃の女の子らしく、彼女たちの世界は恋中心、共感が持てる。フランシスは最初、「貧乏人だ」と落ち込むが、息子から友人・チャーリーのお金持ちの叔母の話を聞き、息子の応援「結婚するのは父さんだ!」に対して一瞬「?!」だったが、すぐに合点がいき、という下りもなかなか「お父さん、お茶目、ちゃっかりしてる」(笑)。とにかく細かい笑いが随所にあり、設定もなかなか凝っており、登場人物たちの人間関係は「そういう関係だったのか」と感心させられる。また、この時代、今と違って若い男女が一緒に食事会(合コンみたいな感じ?)などもってのほか、そこで叔母であるドナをだしにすることにする、という設定。

大好きな女の子と食事したい!という欲望が優ってなりすましを思いつく、という発想になる(欲望に忠実!)。その女装が!林翔太はいくつかの作品で女装は経験済。時にはユーモラスに、時には可愛く、時には少々ごつく(笑)、その匙加減が絶妙で、ついつい笑ってしまう。

広告の後にも続きます

そんなチャーリーをフォローするジャック、なかなかのコンビぶりを発揮。また女子2人、エイミーとキティ、タイプは違えど、恋する気持ちは同じ。ただエイミーの方はチャーリーが忙しい(偽ドナもやってるので。笑)ので、友達がラブラブな時に1人、というシーンもあり、そこの気持ちがわかりやすく、微笑ましい。2人の歌唱力はさすが。そして鈴木壮麻と彩乃かなみの二重唱のシーンは、安定した圧巻な歌で魅了する。

そのほかアンサンブル陣の活躍場面もあり、どのシーンも見どころといえよう。ラストはもちろん!バッドエンドには絶対にならないので!スペッティギュー、最後、彼の「えーーーーー」な気持ち、ミュージカルコメディなので、悲壮感はゼロ。20分の休憩を挟んだ2幕もの。楽曲が多彩、フランク・レッサーって天才!と素直に思える。稀有なメロディ・メーカーであるが、ハリウッドで20年間、作詞家として活躍、ヘビースモーカーだったレッサーは1969年にニューヨークで肺がんで59歳の若さで亡くなっているが、心に残る多数の楽曲を残した。古めかしくならない、ストーリーを大切にしながら言葉と音楽を紡ぎだす手腕は21世紀になっても多くの観客の支持を得ている。公演は東京は29日まで。大阪は5月18日、19日。

初日前に簡単な挨拶があった。

室龍太

「明日初日を迎えるわけですけど、僕自身、すごく緊張しております。この現場で一つ特技ができました(披露する「ういいーーーーーん(髭剃りのアクション)」、一同爆笑)。(稽古は)途中合流で皆さんにいろいろとご迷惑をおかけしたと思うんすけど…本当によくしていただいて優しい方々ばかりで本当に助けられてここまで来ることができました。中屋敷さん含めていろんなスタッフさん方々そしてその方々に支えられて…最後まで!」

  • 1
  • 2
 
   

ランキング(エンタメ)

ジャンル