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“兄妹タッグ”で川奈を制した竹田麗央の深謀遠慮 甘えを断ち切った21歳はもっと強くなる

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“兄妹タッグ”で川奈を制した竹田麗央の深謀遠慮 甘えを断ち切った21歳はもっと強くなる(C)ゴルフ情報ALBA.NET

<フジサンケイレディス 最終日◇21日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6494ヤード・パー71>

9番アイアンから放たれたボールは高い放物線を描いて140ヤード先のピン左2メートルに着弾した18番パー4。勝利を確信した会心の2打目に竹田麗央の表情が初めて緩んだ。ツアー史上4人目となる初優勝からの2週連続Vは目前。しかも、初日からの首位を守る完全Vでの達成に、万事控えめな21歳がキャディを務めてくれた兄・有男(ゆうた)さんに話しかけた。


「ハイタッチ、どうしよう」。バーディを取っても、ボギーをたたいてもプレー中の表情はほとんど変わらない。でも、本当はうれしいときは喜びたい。「16番でバーディを取ったときはガッツポーズしたかった。でも、やり方が分からなかったし、次は難しい17番なので気を引き締めました。ハイタッチもいままでしたことがなかったけど、優勝したときくらいかはやったほうがいいのなかと思って」。

大会レコード(パー71)に並ぶトータル12アンダーに伸ばしたバーディ締めのエンディング。兄が挙げた右手にぎこちなく右手を合わせたヒロインは「先週の優勝で自信がついた。優勝するのは自分だと信じて最後までプレーしました」と声を弾ませた。

3月の「アクサレディス宮崎」に続く、2度目の兄妹タッグの結成は兄からのお願いだった。小学1年から3年までゴルフの経験はあるが、以後は野球一筋。本格的なゴルフ経験のない兄だからこそ、妹はバッグを預けた。「キャディさんに頼りすぎていました。先週の優勝のときも、風とかクラブの番手とかをたくさん聞いた。自分のために自分でやらないといけないかなと」。

2022年のルーキーイヤーはプロゴルファーの母・哲子(さとこ)が専属キャディだった。ジュニア時代からの母娘タッグを解消したのは、「一人でやりたい。成長するために一人で考えてプレーしたい」という娘からの申し出だった。当初はハウスキャディが多かったが、プロキャディに依頼する頻度が増えた。兄妹タッグは「強くなるために」と決めた自分を思い出すためでもあった。

「兄のほうが緊張していて、やめてほしいとも思ったけど、初めての優勝争いだし、仕方ないかなと。今週は全部自分でやっていました。でも、やりやすいようにしてくれたのは兄のおかげ。感謝しています」

一人ですべてをジャッジしての2勝目。自信はさらに膨らんだ。メルセデス・ランキングは初めてトップに立った。ただ一人「70」を切る平均ストローク、平均バーディ数なども1位。現在74位の世界ランキングは60台に上がることが確実で、5月27日時点の同ランキング75位以内に与えられる「全米女子オープン」の出場資格にも当確ランプがついた。

2年連続年間女王の山下美夢有が不在の川奈で、見せつけた圧倒的な存在感。底なしのポテンシャルが魅力の新女王候補はまだまだ強くなる。(文・臼杵孝志)


 
   

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