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新人看護師の居眠りを注意したら、後日電話してきた“まさかの人物”。裏切られた気分に…

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 春は出会いと別れの季節です。

 新人社員が元気に入社する姿もニュースでよく目にする時期。フレッシュな新人が入って、社内もなんとなく明るくなったと感じる人もいるのではないでしょうか?

 今回は、看護師長として新人の教育担当をして驚いたという女性から話を聞きました。

2週間の新人研修がスタート

 大学病院に勤める榊原祥子さん(仮名・42歳)は、看護師歴20年のベテランナースです。師長になって5年の祥子さんですが「今年の新人にとんでもない子がいた」と言います。

「うちの病院の新人研修は2週間みっちりあるんです。病院の方針ややり方をよく理解してもらって、長く勤めてもらおうと毎年カリキュラムも更新しています。師長になる前から、新人研修生を見てきましたが、今年の新人には本当に驚きましたね」

 祥子さんの病院に入った新人ナースは、25名。病院内の10人の師長で、協力し合いながら研修を進めていたそうです。

「現場に入った時にギャップを感じないように、それぞれが目標を持って看護師として成長できるようにプログラム考えました。自分の仕事は、新人研修が済んでから進めようと、かなり必死に講義をつくっていたんです」

講義中に居眠りする新人にイラッ

 自分の仕事をストップして、新人研修の指導をしていた祥子さん。そんな中、自分の講義中に居眠りを始めた新人ナースに苛立ちが隠せなくなってしまったそう。

「講義の資料作成があったので、前日まで睡眠時間を削って作業していました。現場も人手が足りない中で、師長が交代で新人の研修をするのでこの時期は結構ピリピリしちゃうんです」

 居眠りした新人ナースの肩に触れ、「この講義は目を開けて聞いてね」と言ったんだそうです。

「師長として、居眠りした新人ナースを起こすのは普通だと思うんですよね。講義を受けている時間も、お給料が発生している仕事時間なんですから」



研修が終わった途端に失踪する新人

 しかし、この祥子さんの行動が後に問題になることに。

「2週間の新人研修が終わると、それぞれ自分の配属先の病棟に挨拶に行くことになっていました。でも、私が講義中に居眠りを注意して起こした新人だけ、その日無断欠勤したんです」

 欠席の連絡は就業時間になってもなく、その日は病院からの電話にも出なかったそうです。

「翌日も無断欠勤で電話連絡も出なかったので、もしかして何かあったのではと心配しました。翌日、住所から家まで行ってピンポンを鳴らしてみたのですが、留守でした」

はじめて知った「退職代行」

 その新人の無断出勤が1週間続いた頃、病院に一本の電話が鳴ります。

「その電話は本人からではなかったんです。私はその時、はじめて『退職代行』のことを知りましたよ。電話してきた方は、退職代行者でした。その方が言うには、私が居眠りを注意したことがショックで彼女は出勤できなくなったとの話でした」

 後日、スーツを着た代行業者がやってきて、わずか10分ほどで退職の手続きやらロッカーに残された私物の引き取り作業を行い、立ち去っていったそうです。

「無断出勤が続いたので、もう顔を見せには来られないのかなとは薄々思っていました。でも、まさかなんの挨拶もなしで最後まで本人が来ないとは思ってもいませんでしたよ。

私、新人研修頑張ったのに、研修が終わった途端に急に退職って……、なんだか裏切られた気分です。保険やなんやらの手続きも、代行業者さんが人事部に行ってやっていましたね」



「今の子って本当によくわからない」

 そして、職場の皆さんへと菓子折りと、当の新人ではなくおそらく代行業者が書いたと思われるプリントされた手紙には「短い間でしたが、大変お世話になりありがとうございました」と書かれていたといいます。

「今の子は、本当によく分かりません。そうやって、嫌なことを人任せにする子はどんな仕事も続かないと思いますけどね」

 労働組合の日本労働産業ユニオンが2024年2月28日に発表した調査によると、退職代行サービスを使うのは20代が圧倒的多数(4963人中2951名)。また、利用者の約半分ほどが勤続年数1年以内なんだとか。

 利用する側にとっては便利なのでしょうが、職場に残された人たちの心はモヤモヤしてしまいそうですね。

<取材・文/maki>



 
   

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