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MLBの“時短策”。薄味の終盤を懸念【二宮清純 スポーツの嵐】

ラブすぽ

 MLBの試合時間短縮のための努力は多としたい。“野球は間のスポーツ”とは、球界関係者がよく口にするセリフだが、“間延び”のようなゲームも散見された。

 しかし、物には程がある。MLBは今シーズン、走者がいる場合の20秒を18秒に短縮した。これは、やり過ぎだ。

 例えばクロスゲームで9回裏無死満塁の場面を迎えたとしよう。バッテリーとバッター、双方のベンチが静かに繰り広げる“究極の心理戦”が薄味になってしまいかねない。

 ピッチャーが勝負する相手は、時計ではなく、あくまでもバッターであって欲しい。

初出=週刊漫画ゴラク2024年4月12日発売号

二宮清純
(にのみや・せいじゅん)

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スポーツジャーナリスト。1960年愛媛県生まれ。オリンピック、サッカーW杯、メジャーリーグ、ボクシング世界戦など国内外で幅広い取材活動を展開中。1999年6月より、インターネット・マガジン「Sports Communications」(http://www.ninomiyasports.com)を開設。 新刊『森保一の決める技法 サッカー日本代表監督の仕事論 (幻冬舎新書 )』が好評発売中。他に『スポーツ名勝負物語』(講談社現代新書)、『スポーツを「視る」技術』(同)、『勝者の思考法』(PHP新書)、『プロ野球裁判』(学陽書房)、『人を動かす勝者の言葉』(東京書籍)、『歓喜と絶望のオリンピック名勝負物語』(廣済堂新書)、『昭和平成ボクシングを語ろう!』(同)、『村上宗隆 成長記~いかにして熊本は「村神様」を育てたか』(廣済堂出版)など、著書多数。

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