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ライバルは同郷の“オリエンタル・エクスプレス”郭泰源 低迷期のロッテを支えた技巧派の荘勝雄【愛すべき助っ人たち】

週刊ベースボールONLINE

ハイライトは直接対決の完封勝利



先発、リリーフで活躍した荘勝雄

 台湾から来た選手たちが強烈なインパクトを残した1980年代。高校時代にバッテリーを組んでいた高英傑と李来発が南海(現在のソフトバンク)で外国人枠に阻まれている中、最初にブレークしたのは81年シーズン途中に中日へ入団した郭源治だが、時代が一気に進んだのは85年だった。黄金時代の西武で1年目の郭泰源が快速球を武器にノーヒットノーランを達成する一方、同じパ・リーグということもあり、そんな郭泰源にライバル心を隠さなかったのがロッテの荘勝雄だ。

 ロッテには練習生として来日、のちに帰化した三宅宗源という同郷の先輩がいたが、それでも言葉の壁にぶつかるなど異郷の地での生活に苦しむ中でのプレーだった。しかも、ロッテは低迷期。黄金時代の西武で先発の一角として快速球を武器に飛ばしまくって“オリエンタル・エクスプレス”と呼ばれた郭泰源とは対照的に、先発でも救援でもフル回転、多彩な変化球を操る荘勝雄の存在は地味に見えたことも間違いない。だが、制球力は抜群で、練習中に飛んできた打球に球を投げて命中させた、という野球マンガに出てきそうなエピソードもある。

 開幕から57イニング連続で本塁打ゼロに抑えるなど、まずは抜群の安定感を披露。右肩痛のため郭泰源が辞退した球宴に代わって出場すると、直前での代替ながらセ・リーグの強打者たちを次々に打ち取っていった。特にロッテの本拠地でもある川崎球場での第2戦で巨人の原辰徳、ウォーレン・クロマティ、中畑清らの人気者を三者凡退に切って取った場面は圧巻。後半戦はリリーフが中心となったが、ロングリリーフも辞さず、最終的には11勝4セーブ。9勝に終わった郭泰源を圧倒する数字を残している。

 以降、5年連続2ケタ勝利。87年からは郭泰源とそろって2年連続13勝だったが、勝率では黄金時代の西武にいた郭泰源に軍配が上がる。6月7日の西武戦(西武)では1点を守り抜く完封勝利で初の郭泰源との直接対決を制している。91年シーズンオフには帰化、外国人枠を外れたが、90年代に入ってからは精彩を欠き、95年いっぱいで現役を引退している。

写真=BBM
 
   

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