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旬の「春キャベツ」 「冬キャベツ」と何が違う? 管理栄養士に聞く

オトナンサー

店で選ぶときのポイントですが、春キャベツの場合は巻きが緩くふんわりして軽いもの、冬キャベツの場合は葉がしっかり巻かれていて重さがあるものがそれぞれお勧めです。また、カットされたキャベツの場合は、切り口がみずみずしく、変色していないものを選ぶと良いでしょう」

Q.キャベツにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。

板橋さん「キャベツの100グラム当たりのカロリーは約23キロカロリーと低く、ビタミンやミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれています。キャベツに含まれる主な栄養素は次の通りです」

■ビタミンC
野菜の中でも、キャベツにはビタミンCが豊富に含まれています。強い抗酸化作用を持ち、体内での活性酸素の発生を抑えるため、老化防止にも効果的です。シミの原因となるメラニンの生成を抑えたり、肌のハリや弾力を保つために必要なコラーゲンを作ったりするためには必須の栄養素となっており、紫外線が多くなる季節は特に積極的に取りたい成分です。

また、ビタミンCはストレス緩和や免疫力向上、疲労回復といった効果が期待できるといわれています。水溶性ビタミンとなるため、毎食小まめに取り入れるのがお勧めです。

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■ビタミンU
胃の粘膜の修復を促したり、過剰な胃酸の分泌を抑え、胃炎などの症状を予防したりするビタミンUも豊富に含まれています。

ビタミンUは厳密にはビタミンではなく、ビタミンと似た働きをする「ビタミン様物質」と呼ばれています。また、キャベジンとも呼ばれており、胃腸薬の名前として聞いたことがある人もいらっしゃるかと思います。

トンカツなどの揚げ物にキャベツの千切りが添えられていることが多いですが、この場合、キャベツに含まれるビタミンUが胃の粘膜を保護し、揚げ物などの消化をサポートする働きが期待できます。ビタミンUは熱に弱いため、生の千切りキャベツと揚げ物の組み合わせは理にかなった組み合わせとも言えますね。

■カリウム
カリウムはナトリウムの排せつを促すため、高血圧の予防に効果的な栄養素といわれています。また、むくみの予防や改善にも効果が期待できるため、日頃から塩分の多い食べ物を食べている人は、カリウムの摂取をお勧めします。

■食物繊維
キャベツには食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整えるための腸内細菌のエサとなるため、便秘の予防や改善などにお勧めの栄養素です。

また、食物繊維が豊富な食材を先に食べることで、食後の血糖値の急な上昇を抑えることができるため、脂肪の体内への吸収を抑えることができるといわれています。

Q.春キャベツは、どのように調理して食べるのがお勧めなのでしょうか。

板橋さん「春キャベツの柔らかさを楽しみたい場合やキャベツに含まれる栄養素をそのまま摂取したい場合は生で食べるのがお勧めです。

キャベツに含まれるビタミンCやビタミンUは熱に弱く、水溶性のため水に溶けやすい性質があります。千切りなどにしてから生で食べる場合も、キャベツを葉ごと洗ってから切ることで栄養素の流出を抑えることができます。生のまま千切りやサラダなどにして食べることで、春キャベツ特有のみずみずしさも感じることができます。

加熱調理なら、スープにしたり、電子レンジで加熱して温野菜などにしたりするのもお勧めです。スープにすることで、溶け出した栄養素をそのまま取り入れることができるほか、加熱することでカサが減って食べやすくなります。また、春キャベツの外葉は硬いですが、加熱することで柔らかくなり、消化もしやすくなるため、胃腸が疲れているときにもお勧めです。

温野菜などにする際は、お湯でゆでるよりも電子レンジで加熱する方が、水溶性の栄養素の流出が抑えられ、調理時間を短縮できます。旬の春キャベツをおいしく味わいながら、栄養素をしっかり取り入れていきましょう」

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