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ストレスフリーが大切だった シニア猫を認知症から守るために飼い主ができることは

ねこのきもち WEB MAGAZINE

人と同じように、猫にも認知症があるということを知っていますか? 愛猫を認知症から守るには、ストレスを与えない環境づくりが重要です。そこで今回は、シニア猫が快適に過ごすための環境づくりのポイントを、獣医師の藤井仁美先生に教えていただきました。

ポイント(1)安全・安心な場所を用意する

シニア猫は寒暖差により敏感になるため、最適な温度で快適に過ごせる場所をいくつか用意してあげてください。生活全般で自分のペースで行動することが大切なので、とくに複数飼いの場合は、食事・排泄・休息のときにその猫専用の場所や時間帯を用意できるとよいでしょう。また、猫にとって眺めのよい高所は安心できる場所。

しかし、運動能力の衰えたシニア猫は「高い場所へ行きたいのに行けない」という葛藤から、ストレスになることもあるので、猫タワーや高い場所にはステップやスロープを用意して、シニア猫でも楽に行けるような工夫をしてあげましょう。

ポイント(2)フードや水の与え方、トイレの環境を見直す


シニア猫の体の衰えを考慮して、食事や排泄の環境も見直しましょう。たとえば、トイレや水は猫が行きやすい場所に複数個用意し、首や腰が弱い猫にはフードボウルの高さを調節してみてください。また、トイレの出入り口にステップを用意して、段差を減らすのもポイント。このようにして、猫の「食べにくさ」「行きにくさ」のストレスを解消してあげましょう。
フードを要求して夜鳴きする猫には、自動フード供給機を利用するのもひとつの手です。

ポイント(3)遊びと捕食行動の機会を与える

シニア猫にも、遊びや運動の機会を与えることは大切です。フードを投げて歩かせる遊びや、じゃらしおもちゃを使って捕食行動をまねた遊びなど、1日1回は遊ぶ運動を取り入れましょう。楽しく夢中になる時間は猫のストレス解消になり、リフレッシュ効果はてきめんです。
おもちゃを目で追うだけでも脳に適度な刺激を与えられるので、認知機能の維持が期待できますよ。

ポイント(4)猫と人との友好関係を築く


なでられるのが好きな猫もいれば、嫌いな猫もいますよね。高齢になるほど好き嫌いが激しくなりやすく、認知症によってそれまで好きだったことが嫌いになることも、その逆もあり得ます。猫のペースに合わせて、穏やかな気持ちでコミニケーションできるよう心がけましょう。

ポイント(5)猫の嗅覚、ニオイに配慮する


猫は嗅覚が優れており、五感のなかでも最も衰えにくいといわれています。それだけに、高齢になるほど猫はニオイを気にしがちになるので、十分な配慮が必要です。
芳香剤など、強い刺激臭を発するものは厳禁。一方で、猫が顔をこすりつけてマーキングする場所は、あまり掃除せずニオイを残しておくほうが猫は安心します。ニオイが染みついたお気に入りのベッドや爪とぎ器も、できるだけ残しておきましょう。

認知症の予防には、ストレスフリーな暮らしがとても重要です。愛猫が快適に過ごせる環境づくりを心がけましょう。

お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2024年1月号『早めの気付きと日頃の予防が大切です。猫もなる、認知症』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
 
   

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