「あんなどこの馬の骨ともわからんヤツを拾って来るなんて!」
こんなセリフを見たり聞いたりしたことが、読者の皆さんにも1度くらいはあるだろう。ここでいう馬の骨は「素性がわからない」「身元不明」といった意味だ。
しかし、場所によっては文字通り「どこの馬の骨かわからんヤツ」が拾えることがあるようだ。
こちらは、群馬県在住の会社員・群馬化石好き(@gunmakasekisuki)さんが2024年4月12日に投稿した写真。
特徴的な形をした灰色の石のような物体を持っているようだが、添えられた呟きは――。
「馬の骨を拾いました」。ま、マジの馬の骨!?
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Jタウンネット記者が11日、本人に話を聞いたところ、発見場所は由比ヶ浜海岸(神奈川県鎌倉市)。意外な「落とし物」に、X上ではこんな声が寄せられている。
「時代を感じる」
「リアル『どこの馬の骨』」
「どこの馬の骨とも知らんやつを拾うなw」
一体、どうして海岸に馬の骨が落ちているのだろうか? 記者は群馬化石好きさんに詳しい事情を聞いた。
結構見つかっているらしい
群馬化石好きさんが「馬の骨」を発見したのは10日15時頃。海岸を散歩しながらビーチコーミング(海岸への漂着物の収集や観察)をしていた時のことだった。
「由比ヶ浜海岸で見つかる物をネット検索したら、鎌倉時代の馬の歯や骨が見つかるとのことで骨を意識して探しました。
まさかすぐに見つかるとは思いませんでしたが、本当に鎌倉時代の馬の骨であればロマンを感じます」(群馬化石好きさん)
群馬化石好きさんいわく、骨は「馬の上腕骨と思われます」とのことだが、断定はできないという。
由比ヶ浜海岸で鎌倉時代の馬の骨や歯が発見されるということは、よくあることなのだろうか? 記者は12日、鎌倉市教育委員会にも話を聞いた。
取材に応じた同会文化財課の職員によると、鎌倉時代のものに限らず、骨や歯といった過去の遺物が鎌倉の海岸で採集されることはある。