猫が動物病院を嫌う理由
猫が動物病院を嫌う主な理由としては、キャリーケースに無理やり入れられる、家から出て外を移動させられる、待合室でほかのペットと遭遇させられる、獣医師に診察される、などが挙げられます。そのなかでも、自分の縄張りである自宅から外に出ることは心臓がバクバクするほど緊張するため、多くの猫にとってストレスとなるでしょう。
キャリーケースを“心地よい場所”にすることで対策を
猫の動物病院嫌いへの対策として、猫の居場所になるキャリーケースをいかに「心地よい場所」にするかがポイントになります。そのためにも、キャリーケースはふだんから部屋に置いて自由に出入りできるようにしておき、中に布を敷いて眠る場所にしたり、そこで、食事をさせたりしても。また、移動中の揺れに慣れるよう、猫をキャリーケースに入れた状態で5~10分ほど家の中や外を散歩してもいいでしょう。
移動中や待合室での過ごし方にもひと工夫
検査前など食べてはいけないタイミングでなければ、病院のスタッフに確認したうえでおやつを与え、気を紛らわせるのもよいでしょう。その際は、脱走防止のためキャリーケースの扉は閉めたまま与えてください。バスタオルなどでキャリーケースを覆う
移動中や待合室では、キャリーケースをバスタオルなどで覆いましょう。猫が周りを見ることができないようにすると、緊張が緩和されます。そのほかにも、猫を洗濯ネットに入れておいてキャリーケースの出し入れをスムーズにする、爪切りや足裏の毛のカットなど、診察以外でも通院して病院に慣らすなどの工夫もいいでしょう。健康寿命を延ばすためにも、動物病院へ行くことは大切です。愛猫のストレスを少しでも軽減できるよう、対策をしてあげたいですね。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院副院長)
参考/「ねこのきもち」2024年2月号『猫の日記念Part2 対策するためにも、理由を知ろう! 猫の嫌いなこと10』
文/小林けい
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。