時に猫は人の目には見えない何かをじっと見ていることがある。だが2匹の猫がそろって2足立ちするほど興味を惹きつける「何か」とはいったい何なのだろう?
飼い主にはもちろん見えていない。だが確実にそこには猫にしかわからない「何か」があったようで、5分くらいずっと彼らは1点を見つめ続けていたという。
もしかして交信とかしてた?
人の目には見えない何かを見続ける2匹の猫
イギリス、ブリストルに住むマックス・バックリーさんは、2匹の黒白猫、キシアとファングを飼っている。ある日の夜、寝室のベッドにいた2匹は、部屋の向こう側にある何かにひきつけられ、二足立ちしながらじっと見つめていたという。
気になったバックリーさんは、猫たちの視線の先を確認してみたが、彼女の目には何も見えなかったという。
さすがにバックリーさんも最初は怖かったそうだが、猫たちの姿と真剣なまなざしに思わず笑ってしまったという。
映像内で、バックリーさんは猫たちに「やめて…」と語りかけたのだが、その後手前にいる猫はどんどん体が伸びてきた。
よほどその「何か」は彼らにとって強烈な興味の対象だったようだ。
奥にいる猫も、一旦は前脚を下ろしたが、再びにょきっと立ち上がった。
2匹がその見えない何かを見つめ続ける状態は5分くらい続いたという。
この動画がTikTokに公開されると340万回以上再生されるほど話題となった。
「アラビア神話に出てくる精霊、ジンと交信しているんだよ」、「猫が見えざるものを見たり、奇妙な行動をとるときは、そこに霊がいると昔から言われているよね」、「猫はスピリチュアルな生き物のようだ」、「飼い主の魂を守ってくれているんだよ」、「明らかに交信してるな、何を交渉してたのだろう」、「今すぐ荷物をまとめて引っ越しをするべきだ」などのコメントがあがった。
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猫が一点を見つめる理由
猫を飼ったことのある人なら知っていると思うが、猫は我々の目に見ることができない何かをじっと見つめている時がある。この行為は非常に興味深く、昔は本当に霊を見ていると信じられていた。
だが実際には。彼らの持って生まれた能力によるものだという説が一般的になっている。
猫は鋭い聴覚を持っており、人間の可聴周波数を超える超音波を拾うことができる。そのため一般的な人間には聞けない音、たとえば小さな虫が壁の中を這いまわる音まで聞けるという。
また、視力はあまり良くなく色の識別はあまりできないが、それと引き換えに猫は、優れた暗視能力を持っている。
猫の網膜は、色合いを感じる円錐体が欠けていて、棹体という光の受容体が暗がりでも視力が効く能力を補っているのだ。
つまり、小さな埃の動きや、極小の動きや、薄暗がりの中で動く何かなど、人間が感知できない何かの気配を追っているのだ。
猫はほんの一瞬、何かを見たり聞いたりしただけだが、その”何か”が彼らの気を引き、それがずっと気になってみているのだという。
written by parumo