山梨県にある「甲府市遊亀公園附属動物園」(リニューアル工事のため2022年から休園中)で飼育されているロバのモモちゃん(メス 16歳)にはある悩みがあった。
それは、薄毛である。繁殖シーズン時のカラスが巣作りの材料にするため、モモちゃんの毛をむしっていってしまい、薄くなってしまっているのだという。
カラスたちに悪気はないとはいえ、ちょっとかわいそう……。
2024年3月25日、そんなモモちゃんの状況を見かねて、同園の公式Xがこんなポストを投稿した。
「カラスにむしられて、毛が薄くなってしまったモモちゃん
そこで担当者が用意したのは…
ブラッシングでとれたポニーたちのフカフカの冬毛
こちらご自由にお持ちください!」
モモちゃんの毛の代わりに、ポニーたちの抜け毛を提供するとのこと。
広告の後にも続きます
モモちゃんだけでなく、カラスたちも嬉しい……そんな超平和な解決方法を提案したのだ。
カラスたちの反応は……?
果たして、カラスたちにはご納得いただけたのか。そして、モモちゃんの薄毛は改善されたのか。
Jタウンネット記者は27日、甲府市遊亀公園附属動物園に話を聞いた。
取材に応じた広報担当者によれば、この画期的アイデアが誕生したのは、ちょうどカラスがモモちゃんの毛を毟っていたときのこと。同じタイミングでポニーのブラッシングをしていた飼育担当者が「このポニーの冬毛を使ってもらえばいいのでは」と思いついたそうだ。
ポニーの冬毛は、カラスたちにも大人気。ではモモちゃんの被害はどうなっているかというと……。
「今までよりは、毟られる頻度は減っているようです」(甲府市遊亀公園附属動物園 広報担当者)
普段は捨てている冬毛を活用することで、モモちゃんの毛皮も守られるし、カラスたちも巣作りができる。みんながハッピーになれる取り組みとなっているようだ。