シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Kさん(30代女性)
その日、Kさんは亡くなった愛猫のため、花を買いに出かけた。
しかし、工事中の道路を自転車で通り抜けようとしたところ、転倒してしまって……。
<Kさんの体験談>
今から4年ほど前のことです。
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17年間寄り添ってくれた猫が病気で亡くなりました。亡くなる数ヶ月前からは介護が必要な状態で私は疲れきっていましたが、最後まで必死に生きてくれたあの子に、もう何もしてやれる事が無くなったんだと思うと、心にポッカリと穴が空いたようでした。
せめて火葬の前に、棺にたくさん花を入れてあげようと思い、私は上の空で花を買いに行きました。
体が痛くて起き上がれない…
帰り道、道路の補修工事のため重機を積んだトラックで道幅が狭くなっており、誘導員さんが数名立っていました。
自転車を漕ぎながら通りやすいように荷物を持ち直そうとした瞬間、私は一瞬何がなんだかわからなくなって、勢いよく転倒しました。
「大丈夫ですか?」と人が駆け寄ってくる気配がしますが、体が痛くてすぐには起き上がれません。
黒の分厚いタイツで見えませんでしたが膝から血が出ているらしく、熱と痛みがジワっと広がっていく感覚がしました。