「ボタニカルの軽やかさだったり、旨味だったり、そういったものをカクテルの瑞々しさから感じてもらえると思います。こだわりを話し出したら、いつまでも喋れちゃいますよ」と語る遠藤氏は、とても楽しそうだ。
開発者のポジティブな想いが、めでたい一杯に
開発当初から方向性は見えていたと話す浅野氏だが、苦労したことはなかったのだろうか。「蒸溜所まで足を運んで1ミリ単位で味を調整しました。普段カクテルは作っていますが、元になるお酒を作ったのは初めての経験だったので、苦労というよりも過程がすごく楽しくて、よい経験でした」と終始にこやかだ。
二人の開発者が紡ぐ生き生きとした言葉に、とてつもなくポジティブなバックボーンを感じた。「季能美 29thエディション」は、開業10周年というめでたいシーンに相応しいプロダクトに違いないだろう。
京都を訪れる際はぜひ味わってみてほしい。非日常の優美な空間と、一流のサービスとともに、めでたい一杯に酔いしれたい。