去年9月、宝塚歌劇団の俳優が死亡した問題を受け、歌劇団を傘下に置く阪急阪神ホールディングスと遺族が28日、合意書を締結。阪急ホールディングスは会見を開き、ハラスメントを認め謝罪した。また、パワハラの発生原因は「一つに特定することは難しい」とした上で、過密な公演スケジュールにより劇団員に様々な負担を強いるような運営を続けてきたことが大きな理由、と言及した。
【映像】会見は欠席した元宝塚音楽学校理事長の角和夫氏
歌劇団側はパワハラの存在を認め、歌劇団を統括する阪急阪神ホールディングス角和夫会長らが遺族に直接謝罪したことを報告した。
会見に出席した阪急阪神ホールディングスの嶋田泰夫社長は「宝塚歌劇の舞台の上で活躍することを夢見て、希望を持って入団されたご本人が、どのようなお気持ちであったか。またその活躍を楽しみにされ、温かく全力でサポートしてこられたご遺族の皆様がどのようなご心情であるかを思い、取り返しのつかないことをしてしまいましたことにつきまして、申し開きのしようもございません。ご遺族の皆様に心より謝罪を申し上げたいと思います」と述べた。
また、パワハラの発生原因については「原因を一つに特定することは難しい」とした上で、過密な公演スケジュールにより劇団員に様々な負担を強いるような運営を続けてきたことが大きな理由と言及。
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遺族から提供された資料や関係者へのヒアリングを行う中で、「例えば厳しい叱責が、仮に悪意はなかったとしてもハラスメントに当たることもあるという認識が劇団員にもなく、そして我々もそれを教えてもいなかったということを改めて認識した。環境、組織風土を時代に合わせて変えてこなかった責任は極めて重いと考えております」と語った。
(ABEMA NEWS)