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BMW M4 GT3の“エボ”は順調に開発中。ブレーキトラブルは「チームの選択」と解決には注力せず

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 BMWは、M4 GT3の“エボ(Evo)”キット開発を「計画どおりに」進めており、カスタマーへの展開と2025年のレースデビューに先立ち、2024年下半期にはホモロゲーションを取得する予定だ。  BMWは、現行車両が3年のライフサイクルを完了することに伴い、2025年のリニューアル・パッケージ導入を目指しており、このアップデートが施されたクルマは昨年、BMW Mチーム RMGの手によってスパ・フランコルシャン・サーキットでカモフラージュを施してテストされる様子が初めて公開された。  BMW Mモータースポーツのディレクター、アンドレアス・ルースはSportscar365に対し、ドイツのメーカーは予定どおりにクルマの開発を進めていると語っている。  伝統的に12月にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の公式テストに新車が登場することが「間違いなく目標」であるとルースは付け加えた。 「クルマに関してはまだテストが続いているが、すべてが計画どおりなので、現時点では調子は良さそうだ」と彼は語った。 「年末に最初のマシンを発売し、誰もが新しいマシンで2025年シーズンに向けて最善の準備をすることができるという計画であることは間違いない。また、既存のクルマをEvoにコンバートできるように、アップデート・パッケージも用意する必要がある」 「これは、我々が開発に非常に早くから取り組んだ理由でもある。最終的には、現在世界にあるすべてのクルマと新車のために、すべてを準備しなければならないからだ」  ルースは、BMWが当初、今年の初めの数カ月間にアップデートされたクルマのホモロゲーションプロセスを完了することを目標としていたことを明らかにした。 「実際には、今年の初めにすでにこのクルマのホモロゲーションを取得したかったのだが、日程が決まらず、FIAと協力して時間枠を見つけることができなかったんだ」と彼は説明した。 「したがって、それは間違いなく今年下半期に行われるだろう。そうすればクルマはホモロゲートされ、チームがそのクルマで走れるように、クルマを世に出さなければならない」  ルースは、BMWがEvoパッケージの開発プロセスにおいてラップタイムの向上を目標にしているわけではなく、より重点を置くのはドライバビリティの向上であり、さまざまなサーキットでより広いパフォーマンスウインドウを追求することであると繰り返し述べた。 「ドライバーやメカニックチームがクルマを走らせる際に、扱いやすくできるように改善できる点はまだいくつかある」と彼は語った。 「これは我々が改善のために取り組んだ重要な部分だが、ドライバビリティなどの点も同様だ」 「クルマのウインドウが広くなったことで、2〜3の特定のトラックだけでなく、実際に多くのトラックで機能するようになった」 「(先代GT3の)M6からM4までのステップを踏めたと思う。そして今度はM4 GT3 Evoで次のステップを踏んで、たとえばウインドウの幅を広げたいと考えている」 「なぜなら、クルマのコンセプトに沿った非常に狭くて小さなトラックでは、我々は時々苦労しているということもある。ホイールベースが短いクルマや、コンパクトなクルマの方が少し良いときがあるんだ」 「もちろんクルマのサイズを変更することはできないが、それでもセットアップ方法や改善する必要がある可能性など、いくつかのトピックについて取り組むことはできる」 「これがクルマの開発に取り組む上での主な焦点だが、ランニングコストの削減、ドライバビリティの向上、クルマのハンドリングなどすべての改善も大きなテーマだ。これらが取り組むべき主なトピックだ」 ■ブレーキの問題は「クルマ自体とは関係がない」  ルースはまた、BMWはM4 GT3のブレーキの問題に対処することに注力していないと述べた。その問題として最も顕著だったのは、今年のデイトナ24時間でクラス優勝の可能性をポール・ミラー・レーシングが失ったことであった。 「BMW側としては、デイトナでポール・ミラー・レーシングに問題があったことは承知しているが、これはクルマ自体とは特に関係がない」とルース。 「なぜなら、このクルマはスパ24時間レースなどの耐久レースで走れるだけでなく、勝てることがすでに証明されているからだ」 「そこには特定の問題や懸念はない。デイトナで何が起こったのか、問題は理解されていると思う」 「確かに、我々は常にクルマを改善しようと努めているが、ブレーキに関して解決しなければならない具体的なテーマはない。なぜなら、先ほども言ったように、このクルマはすでに24時間レースを走れることが証明されているからだ」  ルースは代わりに、チームが苦しんでいる問題は、設計の中核的な問題ではなく、チーム自身の選択の結果である可能性があると示唆した。たとえば各チームが独自のブレーキパッドサプライヤーを自由に選択できることを、ルースは指摘している。 「ときどき、ブレーキダクトにピックアップか何かが入り込み、ブレーキがオーバーヒートするという問題が発生することがある」 「そして最終的には、カスタマーの競争でもある。私たちはブレーキ素材やブレーキパッドなどすべてについて推奨事項を提供するが、最終的に何を実行するかはチーム次第だ」
 
   

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