ネットやギャルも…2018年の各種「流行語大賞」
ネットやギャルも…2018年の各種「流行語大賞」
●今年の「流行語大賞」はだれもが納得 いよいよ年の瀬の12月となると「レコード大賞」や「今年の漢字」など、この1年を総括する発表に関心が集まりますよね。中でも注目度が高いのは「流行語大賞」ではないでしょうか。

いわゆる「流行語大賞」は、「現代用語の基礎知識」などを発行している出版社・自由国民社が選定している「新語・流行語大賞」の略称です。2004年からは通信教育会社・ユーキャンがスポンサーとなり、「ユーキャン新語・流行語大賞」が正式名称となっています。

 2018年の「流行語大賞」は、「そだねー」が受賞しました。これは平昌オリンピックでカーリングの銅メダルを受賞したチーム、ロコ・ソラーレのメンバーたちがお互いに掛け合っていた言葉。このほんわかした掛け声が交わされるたびに、思わず笑顔になった方は多いのではないでしょうか。「そだねー」の受賞にはネットでも「そだねー」と納得する声が多く、「プラスの感情しか出てこないニュース」と受け止められました。このほかトップテンにも、コンピュータゲームの対戦をスポーツと捉える「eスポーツ」、FIFAワールドカップで活躍した大迫勇也選手を讃えた「(大迫)半端ないって」、おっさん同士の純愛を描いたドラマ「おっさんずラブ」など、社会現象になった言葉が並んでいます。

 実は近年の「流行語大賞」は、ネットの発展などによる価値観の多様化を反映して「ユーキャン新語・流行語大賞」以外にも複数の流行語大賞が登場しており、それぞれに特色ある結果が出ています。では、どんな賞でどんな言葉が受賞しているのでしょうか。

●ネットではどんな言葉が流行した?

 現実世界とまったく違う、独自の世界観や流行を持つネット界。ここで盛り上がった言葉を選定するのが、ネットカルチャーのニュースサイト・ガジェット通信主催の「ネット流行語大賞」です。

 こちらで最上位となる金賞を受賞したのは、「バーチャルYouTuber/VTuber」でした。これは実在の人物ではなく主に3Dモデルのバーチャルキャラクターを起用した動画配信者のこと。2017年後半くらいから話題になり、2018年に入ってからはキズナアイなどの人気配信者が地上波のTV番組やコンビニのキャンペーンなどにも登場して一気に注目度が上昇したことから選ばれました。銀賞には、「平成最後の○○」。天皇陛下の生前退位により、現行の元号である「平成」が2019年4月30日で終了する予定です。このため、2018年5月以降の行事やイベントには「平成最後の」という枕詞がつくようになり、目にする機会が多かったことが受賞の理由です。そして銅賞が「(大迫)半端ないって」でした。

 「そだねー」もノミネートされましたが受賞まではいたりませんでした。「(大迫)半端ないって」は名前の部分を変えて応用できることからネットでも好まれましたが、上位ふたつは「ユーキャン新語・流行語大賞」とまったく異なっています。現実とネットでは流行が違うとよくわかりますね。ところが、実はさらに独自の文化を持つ流行語大賞があるのです。

●さらに独特なギャル語の世界

 それは、ギャル向けのリサーチおよびランキングサイト・GRPが主催する「ギャル流行語大賞」。ギャルとはその意味どおり「若い女性」のことですが、近年の日本では中でも元気でセクシーなファッションを好む人を指します。ギャルは日本の若者文化発信の中心的存在で、その流行語は一般的な大人から見ると「本当に流行したの?」と思うような謎めいたものばかりです。

 「ギャル流行語大賞」は上位10位までの発表です。ここでは1位から3位までを見てみましょう。1位は「いい波のってんね~」、2位は「好きピ」、3位は「あげみざわ」でした。どれもどんなときにどんな意味で使うのかよくわからない言葉ですよね。

 1位の「いい波のってんね~」は、ダンスユニット・ファッキングラビッツの曲「イイ波のってん☆NIGHT」に登場する歌詞。このキャッチーなフレーズと軽快なパラパラの振り付けが女子中高生を中心に人気となり、動画アプリ・TikTokを利用した口パク動画が次々とアップされたことから1位受賞となりました。2位の「好きピ」は「好きなPeople」を略した言葉で、好きな人や本命の異性を指す言葉です。語尾がかわいらしくなるので、ギャルに多く使用されて流行語となりました。そして3位の「あげみざわ」は、気持ちが高揚するという意味の「あげ」が、「慈しみ」や「悲しみ」のような名詞表現になった「あげみ」のさらなる進化形です。「ざわ」の由来は、大御所バンド・THE ALFEEの高見沢俊彦さんからきているなど諸説ありますが、実際は語感がいいというだけで深い意味はないようです。

 「ギャル流行語大賞」には、「ユーキャン新語・流行語大賞」と「ネット流行語大賞」で受賞したりノミネートされたりした言葉がまったく見あたりません。それではギャルの流行は局地的なものかというとそうでもないのです。ギャルたちは写真をアップするだけのインスタグラムに飽きてしまい、今は動画を投稿できるTikTokに夢中。大人たちはいまだにインスタ映えを気にして写真を撮っていますが、ギャルたちにはもう古い遊びなのですね。流行のサイクルが早いギャルの流行語を知っておけば、時代の最先端を知ることができるかもしれません。

<参考サイト>
・「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞 第35回 2018年 授賞語
https://www.jiyu.co.jp/singo/
・ねとらぼ 「ネット流行語大賞 2018」結果発表! グランプリは「バーチャルYouTuber/VTuber」、次点に「平成最後の○○」「大迫半端ないって」
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1812/03/news048.html
・J-キャストニュース 栄えある今年のギャル流行語大賞 「インスタ」よりも「TikTok」が順位動かす
https://www.j-cast.com/trend/2018/12/05345135.html

(更新日:2019年1月21日)

Series シリーズ

Pick up ピックアップ

人気キーワード

Category カテゴリー

HOME