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『オッペンハイマー』現地での評価は? 映画ジャーナリストが解説【第96回アカデミー賞】

J-WAVE NEWS

第96回アカデミー賞授賞式が日本時間の3月11日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された。

J-WAVEでは開催直前となる3月8日(金)、ジョン・カビラがナビゲートする『〜JK RADIO〜TOKYO UNITED』でアカデミー賞を特集。ハリウッド外国人記者クラブ会員である、ロサンゼルス在住の映画ジャーナリスト・中島由紀子さんと中継を繋ぎ、現場からの声をお届けした。

『オッペンハイマー』の凄さ

『オッペンハイマー』が作品賞を受賞した今年のアカデミー賞。ノミネートでは、『落下の解剖学』『関心領域』『パスト ライブス/再会』という外国語の作品がノミネート。

中島さんは、これは「やはりすごいこと」「どれも素晴らしい作品」としながらも、現地での空気感は「『オッペンハイマー』一色という感じがある」と説明した。



ジョン・カビラが評価されたポイントを質問すると、批評家もこぞって絶賛する完成度や、10億ドルに到達する勢いの興行収入を理由に挙げた。クリストファー・ノーラン監督と本作について、1994年にアカデミー賞で作品賞を含む7部門を受賞したスティーブン・スピルバーグ監督『シンドラーのリスト』を重ね合わせる人も多いという。

中島:娯楽作品で評価されてきた監督が、ついに人間考察も鋭い“大人の映画”を作るようになった、と。

ジョン:なるほど。

演技賞として、オッペンハイマーを演じたキリアン・マーフィーが主演男優賞を、ロバート・ダウニー・Jr.は助演男優賞を受賞。中島さんはノミネートの段階において「ロバート・ダウニー・Jr.は、ほぼ(間違いない)でしょう」と予想していた。キリアン・マーフィーについては、「『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』のポール・ジアマッティもよいのではないか」という意見も聞かれるとしながら、「映画を引っ張っていく力がすごかった」と評した。

“人の怖さ”を描く『関心領域』

中島さんがその他に注目していたのは『関心領域』。「バイオレンスではないのに静かに怖い、人間の中の邪悪を描く最恐のホラー映画だと思いました」と述べた。アウシュビッツ収容所の隣で暮らす家族を描く作品だ。



ジョン:ホロコーストがまさに行われている現場を壁ひとつ越えれば、それを管理する人、家族が住むところなんですよね。

中島:ティーパーティーなんかをやって生活しているという怖さ。そんな中でも、背景の強制収容所の煙突から煙が出ている。あそこで人を焼いているわけですから。観たあと、ずっと怖かったです。

『ゴジラ-1.0』が快挙

日本からは『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞。中島さんはオンエアで、巨額な予算をつぎ込むハリウッド作品と並んだという点で「ノミネートされただけでもすごい」とコメントしていた。結果的に受賞し、アジア初の快挙となった。

見どころが豊富な第96回アカデミー賞授賞式。同時通訳版は、WOWOWオンデマンドでアーカイブが配信中。また、3月11日午後9時からは字幕版が配信される。

・視聴ページ
https://www.wowow.co.jp/extra/academy/
 
   

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