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「5人連続殺人」死刑囚の刑執行が完遂できず…米で相次ぐ「死刑失敗」戦慄の理由!

アサ芸Biz

 現在、先進38カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)の中で、死刑制度を存置しているのは米国と韓国、そして日本のみだ。この3国では実際に死刑が執行されているわけだが、2月28日にアメリカである「事故」が起きた。

 ことが起きたのは米アイダホ州。連続殺人犯のトーマス・クリーチ死刑囚に対し、薬物注射による死刑執行が行われたのだが、これが「失敗」してしまったのである。

 この日、トーマス死刑囚は執行室の台に拘束され、医療チームにより薬物注射が行われるはずだった。ところが、1時間を経過しても薬物を注入するための静脈ラインを挿入できず、計8回にわたって腕と脚への挿入を試みたがいずれも失敗。ついに刑の執行が中止されたというのである。

「同死刑囚は、5人を殺害した罪で収監中だった1981年に、刑務所内で同房の受刑者を殺害して死刑を言い渡されました。以来40年にわたって拘置され、今回の死刑執行は、アイダホ州では実に12年ぶりだったといいます。この失敗により刑は延期となりましたが、当局も『現時点では、次がいつになるか、どういった手続きをとるのか、まったくわからない』と頭を抱えているようです」(全国紙国際部記者)

 かつて米国における死刑と言えば、電気椅子やガスが大半を占めていた。だが、人為的ミスによるトラブルが後を絶たなかったことに加え、断末魔があまりにも惨いとして、徐々に薬物注射による死刑に移行したという経緯がある。

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「しかし、1982年から始まった筋弛緩剤などを使った薬物注射による死刑執行も、この40年間で失敗が相次いるんです」(前出・記者)

 その最大の理由が、薬物注射をする担当官の技術の未熟さにあるという。

「担当官が死刑囚の静脈に的確に針を入れられないのです。2009年9月にオハイオ州で行われた致死薬注射による死刑執行では、連続18回も失敗し、州当局がやむなく執行中止を命じたというケースもありました」(前出・記者)

 刑の延期について死刑廃止を訴える人権団体からは、「2度も殺すことなどあってはならない」といった抗議の声も上がっているという。また、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」によれば、近年、多くの国々が死刑廃止の方向にあり、廃止、ないしは10年以上執行がない、事実上廃止状態の国を合わせると、140カ国以上がそれに該当するとされる。

 死刑廃止が世界の趨勢とも言えるが、一方で存続の声も根強い。とはいえ、制度の是非が論じられる裏で「刑の失敗」が相次いでいるのも事実なのである。

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