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邪気を祓う魔除け!?古くから神聖な食べ物とされた「小豆」はいかにしてスイーツとなったか?【後編】

Japaaan

つまり、この時期既に、関東・関西でスイーツ文化の違いがあったということです。

粒あん・こしあん

さて、小豆もまた、スイーツの材料として使われる機会が増えてきます。しかもかつてのように上流階級に限らず、庶民も気軽に口にできるようになりました。

小豆あんの分類では「粒あん」「こしあん」の二種類が有名ですが、実は「こしあん」の方が料理としては歴史が古いと言われています。

一説によると、こしあんは製造工程が大変なことから、気の短い江戸っ子が省略して作ったのが粒あんだとか。

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それを踏まえて考えると「粒あんは江戸で人気があったということは、一方でいかにもお公家様あたりが好みそうな上品なこしあんは京都で人気だったのではないか?」と想像してしまいますね。

しかし実は、現代は粒あん派は関西に多く、こしあん派は関東の方に多いと言われています。より具体的に言えば、石川・岐阜・愛知県より西は粒あん派が多く、富山・長野・静岡県より東はこしあん派が多いのだとか。

あるいは、愛知県が両派の境界線だという説もあるようです。有名な「小倉トースト」が両派に分かれた原因ではないかと考えられているそうです。

面白いのは、そうした傾向を踏まえて作られているお菓子もあるという点です。これはトリビアになりますが、有名な井村屋の「あずきバー」は、地域によって小豆あんの使い方を変えた商品を販売しているとか。

また、粒あん派とこしあん派は年齢や性別によっても異なります。ある調査によると、若い人はこしあん派、年経るにつれて粒あん派になる傾向があり、さらに男性なら粒あん派、女性ならこしあん派が多くなります。

豆の味わいへの理解

粒あん・こしあんのことはともかく、日本人が小豆あんを好んだのは文化的な理由もありそうです。

西洋のお菓子には、バニラやバター、チョコレートなどからも分かる通り、香りを重視する傾向があります。

その一方、日本人は香りよりも舌で感じる美味しさを重視する傾向があります。それで、甘みとともにアミノ酸の旨味が感じられる小豆あんを好むようになったのかも知れません。

もともと日本人は味噌・醤油・豆腐に納豆など、生まれたときから無意識のうちに「豆文化」にどっぷり漬かっています。よって私たちの舌は、豆の味わいに対する繊細な感覚を持っていると言えるでしょう。

だからこそ、小豆あんの美味しさもよく分かるのではないでしょうか。

参考資料:
角田製菓 酒まんじゅう
dressing
ダ・ヴィンチWeb

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