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『ハンテッド 狩られる夜』製作アレクサンドル・アジャ インタビュー サバイバル映画を作るのは「とても怖いんです」

ガジェット通信

主人公のアリスを演じたのは、水中を舞台にしたホラー映画『ザ・ディープ・ハウス』の主演が記憶に新しいカミーユ・ロウ。タフなサバイバルと内面の葛藤という両極の要素を説得力を持って演じ、アリスというキャラクターに血を通わせた。

「『ザ・ディープ・ハウス』を観れば彼女が今作に必要な演技力を持っているのは分かりますよね。面白かったのは、彼女自身もまさにこのキャラクターが感じている葛藤を持っていたことですね。彼女はフランスとアメリカの両方の血が入っていて、アメリカの現在の社会を見ている中で、ここに住み続けたいのか、フランスに戻ったほうがいいのか色々と悩まれている時だった。彼女のそういう部分がうまく役にハマっていたと思います」

メイキング写真:フランク・カルフン監督と主演のカミーユ・ロウ

極限状態に置かれたキャラクターをたびたび描いてきたアジャ。そういった作品を作ることの面白さを聞いてみると、「面白いかどうかで言うと、面白くはないんです」と意外な返答だ。

「面白いと言うよりも、自分もキャラクターと同じ場に身を置いて考えるから、とても怖いんですよ。キャラクターと同じ恐怖を感じているから、それで時々いいものができて、成功することがあるんです。

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ただ同じようなホラー系を手掛ける映画監督の仲間たちで全く違うアプローチをする監督もいるんですよね。自分の感じる“怖い”感覚ではなくて“どうやったら怖がらせられるか”というところを注視する。全然違う作り方なのでどっちがいいということではないんだけれど。僕はいつも、モンスター側ではなく、主人公やサバイバーの立場に立って作っています。ただ『ピラニア3D』と『マニアック』だけは全編がそうではないと言えるかもしれません。

こういう怖い映画を作る醍醐味というのはもちろん感じていますよ。観客は安全な場所で物語の状況を体験するわけだけど、 自分が映画の作り手としての仕事をきちんと果たすことができていれば、観客にある種の問いかけを持って帰ってもらえるんです。そういうところが魅力ですね。自分も同じ状況に置かれたら、主人公と同じように振る舞えるのか?とかね」

今作では負傷した主人公が、血の気が引くような“手当”を自分に施す場面があるが、鑑賞しながらまさしく「自分はこれができるか?」と自問したと伝えると、「僕は絶対にやらないです(笑)」と笑った。

リメイクのオファーを受ける基準

今回の作品もインディーズ映画のリメイクだが、ホラージャンルは特にリメイク作が多く、アジャも『ヒルズ・ハブ・アイズ』や『ピラニア3D』『マニアック』と多数手掛けてきている。そのことについて聞いてみると、リメイク作を手掛けるときの信念を教えてくれた。

「僕のところにリメイクのオファーがたくさん来るのは想像に難くないと思うんだけど(笑)。僕は脚本を読むときに、それがオリジナルなのか、原作があるのか、以前映画化されているものなのか、というのはあまり気にしないんです。僕が気にするのは、その脚本の“ストーリー”だから。

ただ、すでに映画化されているのであれば、そこには歴史があるので無視するわけにはいきません。引き受けるかどうかを判断するときに、自分がそれをより良いものにできるのかという部分を考えます。自分が関わることで新機軸をもたらすことができるのかどうか。すごくいい映画がすでに存在していて、それ以上いじる必要がないと思えばそこでおしまいなわけで。自分が同じストーリーを違った解釈でリメイクして、“その作品が存在することを自分が正当化できるのか”という部分で、受けるかどうかを決めていくんです」

『ハンテッド 狩られる夜』公開中

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