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『おっさんずラブ』“健気すぎる男”菊之助は報われるのか 長年の片思いに訪れた変化

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『おっさんずラブ-リターンズ-』©︎テレビ朝日

 恋愛ドラマには、主に2つのパターンがある。想い合うふたりがさまざまな問題にぶつかりながらも、最終的にはお互いの気持ちを確かめ合い、さらに仲を深める“両想い”パターンと、ひとりが恋に落ち、紆余曲折ありながらやっとその想いを成就させる“片想い”パターンだ。そのキャラクターが恋愛に積極的かどうかなどいろいろな要素を考えるとさらに派生していくのだが、今回はそれは置いておくとして、現在放送中の『おっさんずラブ-リターンズ-』(テレビ朝日系)でいうならば、前者が春田(田中圭)と牧(林遣都)、後者が和泉(井浦新)と菊之助(三浦翔平)に当てはまる。今回は“おっさんず”ならぬ“公安ず”こと、和泉と菊之助にフォーカスしてみたい。

 参考:【写真】井浦新&三浦翔平 インタビューカット(複数あり)

 和泉は春田のいる「天空不動産」東京第二営業所に中途採用で入社した社員で、係長に昇進した春田にとって、初の部下であった。覇気がなく仕事の手際も良くない和泉に春田は戸惑っていたが、持ち前の優しさと人の良さで根気強く仕事を教えていった。この時、和泉ははっきり言って生きる希望を見失っていた。彼の前職は公安所属の警察官で、警察学校の教官時代の元教え子である秋斗(田中圭)とバディを組んでいた。秋斗とは、今の春田と牧のように互いを思い合うパートナーの関係でもあったのだが、ある作戦の途中、秋斗が殉職。和泉はその悲しみからうまく立ち直れなかったのである。和泉は秋斗の写真を忍ばせたロケットペンダントを肌身離さず身に着けており、彼への愛情の深さが窺い知れる。

 菊之助は、キッチンカーで移動販売を行っているおかかおむすび専門店「おむすびごろりん」の店主だが、実は、公安に所属している現役の警察官。秋斗とは警察学校からの同期で、和泉からの指導も受けている。菊之助はその頃から和泉に対し、密かに好意を抱いていたが、秋斗の気持ちも聞かされていたため、その想いに蓋をしていた。店の常連女性客たちには「菊様」と呼ばれるほど引く手あまたの菊之助だが、とても健気な男である。しかも、秋斗を失ってから傷心の和泉に寄り添い、一緒に住みながら支えている。2度目になってしまうのだが、言いたい。菊之助はとても健気な男である。

 和泉に元気になってほしい一心だった菊之助の行動も空しく、暗い気持ちで生きていた和泉の心の一筋の光となったのが、秋斗と瓜二つな春田であった。悲しいのは、和泉が春田に心を奪われている理由がその「顔」ではなく、優しさや気遣いから感じられる春田の人となりであることだ。和泉が好きになるに値するくらい、春田がいい人であることは、隣に住んでおり、偶然にも熱海旅行で一緒になった菊之助も重々分かっている。だからこそ、余計に辛いのだ。それに、好きな人の変化には敏感になるもの。日に日に生気を取り戻していく和泉の姿に、菊之助は切ない顔を見せるのであった。

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 もちろん、恋愛のすべてが成就するわけではないことは分かっているし、和泉が本当に春田のことを好きならば、その気持ちは大切にするべきだ。だけど、今まで自分の気持ちを抑えてきた菊之助には、少しでも幸せになってほしい。それに、大前提として春田には牧というかけがえのないパートナーがいるのだ。武川(眞島秀和)も言っている。「略奪をしても誰も幸せにならない」と。きっと和泉に「考え直してくれ……」と念を送った視聴者も多かったのではないだろうか。

 そんな2人の関係性に大きな変化があった。菊之助が作戦の途中に負傷したことを知った和泉は病院へ向かうが、家族でもない和泉は菊之助がどんな状態なのかどころか、その生死さえ知らせてもらえなかった。それでも心配は募る。この時、菊之助が自分にとってどんな存在であるのかを悶々と考えたのではないだろうか。そして、少し元気そうな菊之助に会い、二言三言会話ができたかと思えば、優しくそっと口づけをされ、まっすぐ見つめられながら「ずっと好きでした」と告白された和泉。今にも涙をこぼしそうな顔の菊之助をぼんやりと見つめながら、彼は何を考え、どんな気持ちになったのだろう。

 自分の気持ちが溢れ出してしまっただけなのに、咄嗟に「すいません……」と謝ってしまった菊之助は、何度だって言わせてほしいが、とても健気な男である。春田と牧の生活とあわせて、この“公安ず”の関係性がどう変化していくのか、これからもドキドキしながら見つめていきたい。

(文=久保田ひかる)

 
   

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