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いつか『テトリス』が恐ろしい病気の治療に役立てば幸いです―eスポーツ、映画、そして「Tスピン」…チェコの地で出会った生みの親アレクセイ・パジトノフ氏が語るもの【インタビュー】

Game*Spark

2024年に40周年を迎えた『テトリス』。この全世界で最も知られたパズルゲームは、近年でも絶え間なく新作がリリースされ、当時のゲーム業界を描いた実写映画にもなりました。今回Game*Sparkでは、様々な方のご協力の元、過日チェコにて行われたGame Developers Session 2023においてゲストとして招かれていた『テトリス』生みの親アレクセイ・パジトノフ氏へのインタビューを実施しました。

アレクセイ氏は多忙のため、インタビュー時間もわずかなものではありましたが、eスポーツとしての『テトリス』を始め様々なトピックをお聞きすることができました。本記事ではその様子をお届けします。


――『テトリス』は2024年に40周年を迎えます。これまでに多くの『テトリス』がリリースされ、eスポーツシーンも充実してきました。アレクセイとしてどう思われますか。

アレクセイ・パジトノフ氏(以下アレクセイ)『テトリス』をeスポーツにするのは私たちの夢でした。思っていたより若干遅くなりましたが、ようやくeスポーツになりうると認められたのは大変喜ばしいことです。『テトリス』はeスポーツに適した特徴を持っています。非常にシンプルなゲームであり、大勢の人が好んでプレイしていて、競技性も高いです。

一方、問題もあります。プレイヤーはゲームにすべてのリソースを注ぎ込まなければならず、対戦相手のフィールドを見る余裕がありません。いわば、ゲームがバラバラなのです。それぞれのプレイヤーが自分のゲームを上手くプレイするだけでは対戦にはなりません。それは単に一対一でどちらが上手いかを競い合っているだけです。それでは対戦とは言えません。私たちはこの問題の解決に取り組んでいます。

――『テトリス』は伝統的なパズル(ペントミノ)から着想を得たそうですが、なぜ本来の12種類ではなく7種類の「テトリミノ」を使用したのですか。

アレクセイその質問は正確ではありません。正方形の組み合わせでできる形にはさまざまな種類があります。例えば、5個の正方形を組み合わせれば、伝統的なパズルで用いられる12種類の形を作ることができます。細長いピースやV字型のピースですね。一方、『テトリス』では4個の正方形からなるピースだけを使っています。4個の正方形でできる形は7種類しかなく、『テトリス』はそのすべてを使用しているのです。

では、なぜ5個の正方形からなるフルセットではなく、4個の正方形からなる「テトラミノ」(発言の正確性を期すためにそのままに掲載していますが、『テトリス』公式の呼称としては「テトリミノ」となります。テトラは4の意)を採用したのかといえば、12種類のフルセットはカジュアルプレイヤーには覚えるにも扱うにも複雑すぎるからです。それが5個の正方形を4個に減らした理由です。

――以前、『テトリス』をプレイすることでPTSD(心的外傷後ストレス障害)のフラッシュバックが減少するとの研究報告が出されました。『テトリス』がメンタルヘルスを改善する可能性をご存知ですか。


アレクセイオックスフォード大学の心理学者グループが行った、非常に正確でしっかりした科学研究ですね。彼らは私たちにも結果を報告してくれました。相当に前のことではありますが、残念なことに、『テトリス』を用いて実際に医療機器を作った人はまだいません。私たちもなにかをしようとしていますが、まだそこには至っていないのです。いつか『テトリス』が恐ろしい病気の治療に役立てば幸いです。

――最近一番よく触れた『テトリス』作品を教えてください。

アレクセイ昨年、素晴らしい2種類の『テトリス』が登場しました。一つは、大変美しい要素にあふれた『テトリス エフェクト』。もう一つは、まったく新しい対戦コンセプトを持つ『TETRIS 99』です。両方とも大いに気に入っています。他にもライセンスを許可していないゲームをいくつか見かけましたが、それについてはコメントを差し控えます。

――開発に携わった『テトリス』のハイスコアを教えてください。

アレクセイ複数のバージョンがありますが、一度か二度、宇宙船の打ち上げ(エンディング)を見たことがあります。まあまあの腕前ではないでしょうか。達人ではありませんが、アマチュアでもありません。腕はまだ確かですよ。

――映画『テトリス』についてどうお考えですか。あなたに関する映画の内容はどの程度が真実なのでしょうか。

アレクセイ素晴らしい映画だと思います。私たちは脚本の執筆に最初から深く関わっていました。脚本家は映画のシナリオをいつでも渡してくれたので、それをほんの少しだけ修正しました。喧嘩もたくさんしましたよ。なにからなにまでね(笑)。できる限りリアルな作品にしたかったんです。

とは言え、彼らは銃撃戦やカーチェイスで映画をエキサイティングにする必要がありました。映画は観客を楽しませるためのものですから。だから、我々もカーチェイスなどを認めることにしたんですね。ですが、それ以外ではあらゆる点においてリアルな雰囲気を作り出そうと努力を行いました。少なくとも『テトリス』のビジネス上の取引に関しては細部に至るまで極めて正確です。彼らの映画的なアレンジについても私はとても気に入りました。素晴らしい映画だと思っています。


極東のゲームメディアへも笑顔を交えつつ対応してくださったアレクセイ氏。インタビュー後は本当に僅かな時間ですが、氏がかつて一番好きだと公言していたゲームボーイ版『テトリス』を取材チームとともにプレイしてくれました。「Tスピン見せるよ!」と無邪気に画面を見せてくれながら笑っていた氏の姿が印象的なインタビューでした。


 
   

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