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西島秀俊『さよならマエストロ』好調に見えて実は視聴率が下落の一途…「騙された!」と感じた視聴者続出のモヤモヤ展開

SmartFLASH

 視聴率は初回から一度も上向くことなく、ずっと右肩下がり。しかも、第4話まで0.2ポイントか0.3ポイントの微減だったが、第5話は0.6ポイント下がっており、ぎりっぎりで二桁キープしている状況。今夜の第6話で一桁に陥落してもおかしくはない。

 

 近年、TVerなどの見逃し配信で視聴する非リアルタイム視聴勢も増えているが、日曜劇場はほかのドラマ枠と比べて、いまもリアルタイム視聴勢の固定客が多い。そんな枠でありながら、少しずつリアルタイム視聴勢が離れていっているわけだ。

 

 さらに言うと、見逃し配信の人気の指標となるTVerのお気に入り登録数も73.1万(2月14日現在)といまいち。

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 TVerのお気に入り登録数を同クールの他の話題作と比較すると、金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)が112.6万、火曜ドラマ『Eye Love You』(TBS系)が104.0万、月9『君が心をくれたから』(フジテレビ系)が107.0万。

 

 この3作品は100万オーバーとなっているので、『さよならマエストロ』が非リアルタイム視聴勢に人気というわけでもなさそう。

 

 視聴率二桁キープは立派なことだが、視聴率を支えるリアルタイム視聴勢が徐々に離れており、非リアルタイム視聴勢からも支持が厚いわけではないのが、この作品の現実なのだ。

 

■常にイラだって仏頂面の芦田愛菜

 

 西島が主人公の天才マエストロ(指揮者)・夏目俊平役、芦田愛菜がその娘・響役を演じる本作。

 

 西島、芦田以外にも妻役の石田ゆり子をはじめ、西田敏行、玉山鉄二、宮沢氷魚、新木優子、當真あみ、大西利空など大御所から実力派、旬な若手まで豪華キャストが集結している。

 

 ここでストーリーをおさらいしておこう。

 

 マエストロとして音楽の街・ウィーンで聴衆を沸かせていた俊平だが、5年前に娘・響に “ある事件” が起き、響は父を拒絶するようになる。そして、響と妻と息子が一緒に日本に帰ってしまい、俊平は独り寂しくウィーンに残ることに。

 

 5年後に俊平も日本に帰国。相変わらず父を嫌い続ける響や家族との関係の再生と、存続危機に瀕している市民オーケストラに、俊平がどのように向き合っていくかが描かれている。

 

 西島演じる主人公がおっとりしていてマイペースで、音楽以外はポンコツな天然キャラということもあり、作品全体もほっこりできる温かなテイストになっており、日曜の夜に観るにはちょうどいい温度感。

 

 ただ、そういった作風だからこそ、父に対して常にイラだって仏頂面している響が、悪目立ちしているのだ。演技巧者の芦田の無駄使いという声もあるが、たしかに響が作品の空気を悪くしている気はする。

 

 ドラマは主人公に壁(難題)が用意され、それを乗り越えることで視聴者にカタルシスを感じさせるのがオーソドックスな構造。本作における最大の壁は娘との関係性なので、彼女がぎすぎすした雰囲気を漂わすのは当然と言えば当然だが、それにしても……なのである。

 

■5年前の事件の真相が明かされるはずが…

 

 そんなこんなで迎えた第5話は、放送後に多くの視聴者から不満の声や疑問の声が相次いだ。

 

 この回で、とうとう5年前の確執の原因が明かされると予告されていたのだが、結論から言うと、具体的になにがあったのかがわからないままだった。

 

 第5話の予告ムービーでは《明かされる5年前の真実》というテロップが映し出されていた。また、公式サイトの第5話のあらすじでは《明らかになっていく5年前の真実。あの日、俊平と響にあったことが語られる……》とも記されていた。

 

 しかし、フタを開けてみると、5年前の事件の核心は不明のまま終了。騙されたと感じてモヤモヤした視聴者も少なくなかったはず。

 

 響や弟のセリフから、ある程度は読み解けた。響はバイオリニストで、大好きだった父親の指揮で演奏することを目標にしていたが、どんなに努力しても才能が足りないことを自覚してしまい、大事なコンクールの決勝前に心がぽっきり折れてしまった――ということらしい。

 

 とはいえ、表現が抽象的で実際にどんな事件があったかは明かされなかったため、公式でさんざん煽られ、ついに真相がわかるのだと期待したのに、肩透かしを食ったわけだ。

 

■また肩透かしを食うことになりかねない

 

 さらに言うと、もうひとつ不満というか懸念が沸き上がってきた。

 

 響はかなり俊平を毛嫌いしているので、5年前に俊平がなにをやらかしたのかは、物語の重要なキーポイントとなっている。響の拒絶っぷりからすると、俊平がよほど残酷な仕打ちをしたり、非情な言葉を浴びせたりしていないと、辻褄が合わないほどだ。

 

 けれど、響が5年前のことに触れた際、「そんなつまらないことで私は家族を壊したんです」と語っていたのである。

 

 もし、俊平がとんでもなくひどいことをやらかしたのではなく、天才の父に劣等感を抱いた響が自滅して関係性が悪くなっただけだとしたら、響のこれまでの父に対する冷たい言動がだいぶ過剰すぎやしないかと思えてしまう。

 

 要するに、5年前に起こった事件と、娘の反抗的すぎる態度のバランスが、全然釣り合っていない可能性が出てきたのである。

 

 今後明かされる5年前の具体的な事件が、たいしたことのない内容だとしたら、さんざん引っ張られた挙句にそんな真相だったのかと、またまた視聴者が肩透かしを食うことになりかねない。

 

 ――今夜放送の第6話以降で明かされる5年前の真実が、きちんと納得のいく事件であってほしい。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』にて恋愛コラムを連載中。ほかに『現代ビジネス』『文春オンライン』『集英社オンライン』『女子SPA!』などにコラムを寄稿

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