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「予約ぐらい、どうにかなるだろ」ホテルで格安プランを要求する迷惑客!支配人が発した言葉とは――大反響トップ10

日刊SPA!

反響の大きかった2023年の記事を厳選、ジャンル別にトップ10を発表してきた。今回は該当ジャンルがなかったが実は大人気だった記事を紹介する!(集計期間は2023年1月~10月まで。初公開2023年5月9日 記事は取材時の状況です) *  *  *

 客による迷惑行為が世間を騒がせている。客商売である以上、困ったお客というのは必ずいるもの。店舗や運営会社のスタッフもそのあたりは承知しているが、そんな彼らでさえ予測できないトンデモ行動をやらかす客もいるようだ。

 旅館やホテルではときどき、格安プランが提供されていることがある。多くの場合、“50歳以上”や“学生限定”など条件が付き、宿泊時には免許証や学生証など確認が必要だ。そういった注意事項をきちんと記載していても、迷惑客はやってくるらしい。

◆お遍路さんのための特別プラン

「私が働いていたホテルでは、1泊2食付きで5000円前後(宿泊日によって変動)と格安のお遍路プランを提供していました。これは、お遍路へ行く“お遍路さん”の金銭的な負担を減らしたいという“お接待”の気持ちを込めて支配人が設けたプランです」

 そう話すのは、藤本麻理恵さん(仮名・31歳)。古くからある、少しコンパクトな四国のホテルでフロント係を担当している。そんな藤本さんのホテルに超強引な迷惑客がやってきたのは、転職してまだ3か月ぐらいの頃。

「お遍路プランで宿泊するお客様には、御朱印を押す納経帳を提示してもらうルールになっていて、大手宿泊予約サイトのプラン説明にも記載していました。なので、宿泊するのはお遍路さんばかり。嘘の予約のカップルがやって来るまでは、トラブルなどありませんでした」

◆派手なカップルがお遍路プランで来客

 藤本さんが夜23時頃にフロントで業務をおこなっていると、胸の谷間がハッキリと見えるような露出の多いトップスに、パンツが見えそうなぐらいのミニスカートを履いた女性。そして、耳や指、腕などにアクセサリーをたくさん付けた派手な男性がやってきたとか。

「名前を聞くと、大手宿泊サイトからお遍路プランで予約したカップルでした。でも、服装や雰囲気、持ち物からしてお遍路さんではない様子。ただ、私服で巡礼する方もいますし、お客様を見た目で判断するのもよくないと思い、納経帳(お寺でお経を写経してもらうための台帳)の提示を求めました」

◆「予約ぐらい、どうにかなるだろ」と逆切れ

 ところが、カップルは「納経帳って何?」と聞き、「早くチェックインしたいんだけど」と上から目線。納経帳の提示がないと割引できないと伝えたところ、「遠くから来ているし、もう夜中だから、いまから別のホテルを取るのは無理。どうにかしてほしい」と懇願。

「ルールだから無理だと断ると、『納経帳の確認をしたことにしろ』『予約ぐらい、どうにかなるだろ』とか何とか、逆切れしてきて大変でした。男性のほうはお酒も飲んでいるようで、怖かったです。私が困っていると、奥の事務所にいた支配人が出てきてくれました」(藤本さん)

 そして、「納経帳の提示がないと割引ができないことは、お客様が予約してくださった大手宿泊サイトにも記載しております。これは当館のルールですので、ご了承くださいませ。ただ、割引は適用できませんが、通常料金での宿泊に変更は可能です」と冷静に対応。

◆支配人に根負けしたのか帰っていった

「カップルはそのあともしばらくゴネていましたが、『申し訳ございません。ルールとなっておりますので』と淡々と言い続ける支配人に根負けしたのか、帰っていきました。暴れ出したらどうしようかと、すごく怖かったです。ホテルの仕事も考えものだと思いました」

 2人が帰っても、心臓のバクバクは止まらないまま。まだ勤務しはじめたばかりの藤本さんにとってカップルの迷惑行為はトラウマものだった。そのとき、「アイツら、“お変露プラン”と間違えたんちゃうか?」と支配人が笑いながら言ったのだ。

「私が何のことかわからずキョトンとしていると、『おへんろのヘンは変なほうの“変”。ろは露出の“露”で、変な露出をする宿泊プランと間違えたんちゃうかって話』と、説明して苦笑い。それでやっと、カップルの女性が露出の多い服を着ていたからだと察しました」

◆支配人のギャグのフォローに救われた

 さらに支配人は、「ギャグっていうのは、説明したらシラけるんよ。藤本さんもギャグのセンス磨いて、説明せんでもサッとわかってくれるようにならんとあかんで」と言い、「ハイハイ、気分を切り替えて仕事しよう」と励ましてくれたとか。

「支配人のギャグは、まったく面白くありませんでした。でも、嫌な気持ちが少し救われたんです。接客業をしていると、迷惑客は必ずいるし、そのたびに嫌な気持ちになります。でも、支配人のようにフォローしてくれる職場の仲間や上司がいれば、気分が全然違います」

 この一件があって以降、迷惑客の対応に追われたときは嫌な気分が続かないよう、支配人が発したギャグ“お変露プラン”を思い出して気分を切り替えているという藤本さん。嫌な客が来店したときこそ、職場のチームワークや配慮が試されるのかもしれない。

<取材・文/山内良子>



【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
 
   

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