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永野芽郁×余貴美子×真飛聖が親子の絆を表現 『君が心をくれたから』最後の家族旅行へ

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『君が心をくれたから』©︎フジテレビ

 自分の心を変えてくれた太陽(山田裕貴)の命を救う代わりに徐々に五感を失う運命を背負ったが、懸命に生きようとする雨(永野芽郁)の姿を描いた『君が心をくれたから』(フジテレビ系)。すでに“味覚”と“嗅覚”を失っている雨が次に失おうとしているものは“触覚”。

参考:『君が心をくれたから』物語に射し込んだほんのわずかな希望の光 雨が選んだ“幸せな後悔”

 さらにその上、祖母・雪乃(余貴美子)ががんに侵されていることが発覚し、余命わずかであることが知らされる。第6話では、雨がそんな祖母と最後の家族旅行をする。そこには決して雨と関係がいいとは言えない母・霞美(真飛聖)の姿もあった。

 雪乃は雨の祖母であるが、育ての母でもある。雨が幼い頃に辛い経験をしていることは分かっていたが、変に甘やかすことはなかった。逆に太陽と出会った時、彼の行動のことを雨が「気持ち悪い」と言ったことを明かすと「あんた、明日ちゃんと謝りなさいよ~」とたしなめたくらいだ。病気のことはここまで悪くなる前から知っていたようだが、雨には伝えていなかった。そういうところは、なかなか本心が言えない孫と似ていると言える。だからこそ、雨の内気な性格にうまく寄り添うことができていたのだろう。雪乃は寝れないことを言い出せないでいる幼い雨に「ばあちゃんは魔法使いなの」と日本語では「開けゴマ!」の意味がある「イフタフヤーシムシム」という言葉を教えた。そうして雨は「ばあちゃんと一緒に寝たいの」と“本当の気持ち”を言えたのだ。

 この言葉は、現在もいろいろなことを考えてしまって最初の一歩が踏み出せないでいる雨の「大切な言葉」になっている。基本的には雨のことを優しく見守りながらも、ここぞという時には力強い言葉で彼女を励ます雪乃を余貴美子は絶妙な緩急をつけて演じている。だからこそ、雪乃の言葉や行動はとても印象に残るのである。

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 霞美は雨の母親だ。幼い雨を虐待していた過去があり、体罰だけではなく、勢いで雨に包丁を向け、「あんたなんていらない、必要ない」と言った。この時のことを雨は強烈に記憶しており、今でもフラッシュバックと言葉の呪縛に苦しんでいる。だが、霞美は、はっと我に返って娘に包丁を向けている自分に気がつき、逃げるような仕草を見せていた。おそらく雨のことが嫌いだったとか、関心がなかったというわけではなく、当時は何かにいっぱいいっぱいだったのだろう。その証拠に、雨がパティシエを目指す最初のきっかけとなったのは霞美が雨の作ったマグカップケーキを褒め「雨にはお菓子作りの才能があるよ!」と言ってくれたことだった。

 成長して、幼い頃に抱いた夢を実際に叶えようと行動したのは太陽が雨の作ったミルクレープを褒めてくれたからだろうが、霞美との思い出はそれと同じくらい雨にとっては大切なものなのだ。自分に夢を与えてくれた人は自分を虐げていた人でもある。雨が霞美に抱く感情というのはとても複雑なものなのだ。霞美は雨が幼い頃は派手な格好をし、時に明るく、時に自分の感情が制御できずに戸惑っていて、その様子には若さを感じるが、第6話の予告映像に映る、家族旅行に合流した彼女は、服装も地味で化粧も薄く、どこか疲れている。一瞬の表情のみで、時の流れを実感させる霞美を演じる真飛聖の演技には思わず唸ってしまった。霞美がこの後、雨の人生にどう影響を与えていくのかに注目していきたい。

 家族旅行に行くのは雪乃の最期の願いとはいえど、まるで雪乃の命と引き換えに雪乃と霞美、そして霞美と雨の親子の絆を取り戻しているようだ。太陽の命を助けるには、雨の五感が必要だった。やはり何かを得るためには、何かを失わないといけないのだろうか。でもこの中で、一番苦しい思いをしているのは雨だ。それでも雨は今回も、自分に負けず、これまでの自分を変えたいと願い、雪乃や太陽のように優しい人たちに背中を押されながら、勇気を振り絞って前に進もうとしている。なんだか切ない気持ちになってしまうが、私たちにできることは雨を応援することである。

(文=久保田ひかる)

 
   

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