日本代表、勝利のきっかけとなった乾から原口への助言。3得点はいかにして生まれたのか?

日本代表、勝利のきっかけとなった乾から原口への助言。3得点はいかにして生まれたのか?
格下に苦戦も…後半の修正が実を結ぶ 現地時間9日、日本代表はAFCアジアカップ・グループリーグ第1節でトルクメニスタン代表と対戦し、3-2で勝利を収めた。前半に1点ビハインドを背負うなど苦戦を強いられ…

格下に苦戦も…後半の修正が実を結ぶ

 現地時間9日、日本代表はAFCアジアカップ・グループリーグ第1節でトルクメニスタン代表と対戦し、3-2で勝利を収めた。前半に1点ビハインドを背負うなど苦戦を強いられた森保Jだったが、後半の修正が実を結び、なんとか勝ち点3を奪った。ラスト45分間、日本はいかにして3得点を奪ったのだろうか。(取材・文:河治良幸【UAE】)

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 トルクメニスタンに0-1とリードされて前半を終えた日本代表だったが、後半に3得点。カウンターからPKを与えて1点差にされたものの、後半に向けた修正が実を結んだ。そのきっかけになったのが、ベンチやゴール裏でアップしながら前半を観ていた乾貴士から原口元気への助言だったという。

 サイドハーフの選手がライン側に幅を取り、サイドバックがインサイドから起点となって、そこから中への仕掛けやパスを繰り出していく形で、ロシアW杯直前に解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏や西野朗前監督の日本代表に見られたものでもあるが、森保一監督が就任してから少なくとも親善試合ではあまり見られなかった。それは中央でのコンビネーションが面白いように決まっていたからだ。

 ただ、中央での細かいコンビネーションはハマれば鮮やかだが、親善試合ではないアジアカップの戦いで相手は日本をリスペクトしてストロングポイントを消してくる。

 それに対して正直に仕掛けてもバイタルエリアで跳ね返されて逆に危険なカウンターを受けてしまう。サイドチェンジのパスは前半から何本か見られたが、それをサイドバックではなく、サイドハーフが受ける形からチャンスの起点を作っていく。

大迫の2ゴール。起点となった原口の存在

 後半11分の同点ゴールはボランチの冨安健洋から中央右でパスを受けた柴崎岳が左斜め後ろのセンターバック槙野智章に“1人飛ばすパス”でつなぐ。槙野は左斜め前の長友佑都へ素早いダイレクトパス。その間に左サイドハーフの原口元気がライン側に開いて受けると、長友はインナーラップで原口の内側をキープした。

 これでトルクメニスタンのアナオラゾフと1対1になった原口はインサイドに仕掛け、前半の左サイドハーフから右にポジションを替えていたアマノフが寄せるも、原口はアナオラゾフとアマノフの間からボックス内の大迫勇也にパス。大迫は右足のファーストタッチから左足の鋭いターンでリベロのババジャノフをかわすと、右足でゴール右隅に決めた。

 2点目がもたらされたのは4分後。またしても原口が起点となり、長友が絡む形から再び大迫が決めた。

 トルクメニスタンがFWをオラジャヘドフからアナドゥルディエフに交代した直後、日本は酒井宏樹から柴崎、槙野、原口、右センターバックの吉田麻也へと大きくつなぎ、左前方でフリーになった原口に展開する。滞空時間の長いボールに対して右サイドバックのアナオラゾフがアプローチしてきたが、原口はヘッドでインサイドのエアポケットにボールを落とす。

 そこに走り込んできたのは原口のインサイドにポジションを取っていた長友だった。結果的に中央から慌てて寄せてきた右センターバックのサパロフがボールに被り、そこをカバーにきたGKオラスムハメドフの頭上から長友がゴール前のファーサイドにボールを出すと、大迫が右足で押し込んだ。

 やはり幅を取ることで相手の5バックをワイドに広げ、サイドバックの長友がインを狙う形でさらにズレを生み出すことに成功した。

森保監督に改めて求められるもの

 3点目の堂安律のゴールも左右に幅を取る攻撃をベースに生まれた。原口が左サイドに張った状態で、セカンドボールを起点に柴崎が中央に縦パスを入れ、相手ディフェンスにカットされたものの、そのボールを拾った大迫が南野につなぎ、右サイドからペナルティエリア内の左に流れていた堂安へ。

 ターンから左足で放ったシュートがブロックに当たって方向が変わる、ややラッキーな形ではあったが、やはり後半の変更が形になって表れた。

 もちろん、こうした効果や結果をもって中央で細かく崩す形が良くて、サイドハーフが幅を取る形が悪いというものではない。ただ、もともと4バックが想定された相手が5バックで中央を固めてきている状況で、そのまま正直に行って跳ね返され、前半を通して各駅停車のままになってしまったことが問題なのであり、相手を見ながら有利な方に可変させるのか、押し通すのかという判断をチームで共有することが重要だ。

 森保監督は基本的なガイドラインは敷くものの、そこから先の判断を今のところ選手に委ねている部分が多いようにも見える。ただ、その判断のための引き出しは準備段階から選手に提示して行くべきだろう。今回は同じメンバーのまま調整することで解決を見出したが、そこに選手交代を伴うべき状況も出てくるはず。

 トルクメニスタン戦では使った交代カードは北川航也1枚のみで、公式戦となる北川の経験不足もあってか効果的ではなかった。それも残り6試合の布石と考えれば、後々になってプラスに働くかもしれないし、現時点で断定的な評価はできない。

 ともあれ初戦で勝ち点3は獲得した。ここからのチームの成長を引き続き現場から見届けて行きたい。

(取材・文:河治良幸【UAE】)

更新日:2019年1月10日
提供元:フットボールチャンネル

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