「優勝できる自信? もちろん」。大迫が見せたエースの自覚。トルクメニスタン戦、カギ握るのは?

「優勝できる自信? もちろん」。大迫が見せたエースの自覚。トルクメニスタン戦、カギ握るのは?
遠藤航と大迫勇也にコンディションの懸念 日本代表は9日、アジアカップのグループリーグ初戦でトルクメニスタン代表と対戦する。FW大迫勇也はセンターFWとして不可欠といえる存在であり、本人もその自覚を見せ…

遠藤航と大迫勇也にコンディションの懸念

 日本代表は9日、アジアカップのグループリーグ初戦でトルクメニスタン代表と対戦する。FW大迫勇也はセンターFWとして不可欠といえる存在であり、本人もその自覚を見せている。しかし、負傷の影響もあり万全の状態とは言い切れない。北川航也と武藤嘉紀の起用法も重要となる。(取材・文:元川悦子【UAE】)

——————————

 8年ぶり5度目のアジアカップ制覇を目指す日本代表の2019年UAE大会初戦・トルクメニスタン戦が9日に行われる。12月29日の国内合宿スタートから11日間の調整を続けてきた森保一監督率いる新生ジャパンにとって、この一戦は最初の大きな試金石となる。

 旧ソ連から独立し、96年UAE大会から参戦しているトルクメニスタンは本大会には2004年中国大会に1度出たのみで、白星を手にした経験はない。アジアの強豪・日本とは大きな差があるが、どんな相手といえども初戦は難しい。

 実際、7日の中国対キルギスを見ても、キルギスは11月に日本と対戦した時とは別のチームかと思うほどタフでアグレッシブな集団だった。トルクメニスタンも事前情報でキャッチしきれていないタレントがいる可能性も否定できないだけに侮れない。

「笛が鳴った瞬間から圧倒していくことができれば必ず勝てる」と原口元気が強調した通り、序盤から相手に仕事をさせないくらいの勢いと迫力を示せば、自ずと勝利が近づいてくるはずだ。

 日本のスタメンはまだ未知数なところがあるが、長友佑都や酒井宏樹、柴崎岳、堂安律、南野拓実、原口ら国内合宿からじっくり練習を積んできた面々は問題なくピッチに立つだろう。

 問題は6日に合流したばかりの選手たちだ。吉田麻也は直近のイングランド・プレミアリーグの試合を消化していて、コンディション面は大丈夫だろうが、気がかりなのは発熱で出遅れた遠藤航と右でん部打撲で3日前に全体練習に復帰した大迫勇也だ。

 どちらも判断は慎重にならざるを得ないが、最も気がかりなのは大迫。というのも、彼がいるかいないかで攻撃リズムや連動性が大きく変わってくるからだ。森保一監督も可能ならば、半端ないエースを起用したいところだろう。

ゴールチャンスの創造に不可欠な大迫

 日本代表は5日から非公開練習に突入したため、大迫の現時点での状態はハッキリしない。ただ、本人は8日練習後のテレビ取材で「メディカルと監督と話して明日に照準を合わせてきたので、明日はしっかりピッチの上で(自分自身を)見せられると思います」と断言した。

 昨年末に国内合宿入りした際も「優勝できる自信? もちろん(あります)。自分たちのやるべきことをしっかりやれば結果は付いてくると思う。自分たちの力を信じることが大事」とタイトル獲得への並々ならぬ意欲をにじませている。それこそがまさにエースの自覚だ。

 長谷部誠や本田圭佑が去った今、彼が攻撃陣を引っ張らなければ、日本はアジア王者の座に返り咲くことはできない。そう熱望する男が重要な初戦を回避するつもりなど一切ないだろう。

 大迫が最前線に陣取っていれば、2列目右の堂安、トップ下・南野の若手アタッカーはこれまで通りの推進力と機動力を強く押し出せばいい。ともにロシアで戦った原口もタテへのスピードや突破力を出しやすくなる。

 中島翔哉がいない分、引いて守る相手をこじ開けるための工夫を凝らす必要があるが、大迫がしっかりとボールを収めて起点を作ってくれれば、リズムの変化や緩急は自然とつく。相手もその動きに翻弄されやすくなる。絶対的1トップの一挙手一投足がより多くのゴールチャンスを生み出すカギになるのは確かだ。

 ただ、ケガが回復したばかりの大迫が90分フル稼働できる保証はない。決勝まで7試合を消化することを考えても、仮にスタメン出場した場合でもどこかのタイミングでベンチに下げる必要がある。試合当日の状態が芳しくなければ、ベンチスタートの可能性すらある。その時はここまで順調に準備を重ねてきた若きFW北川航也に命運を託すしかない。

北川と武藤をどう生かすか?

「サコ君のプレーをしろと言われても自分には難しい。自分の強みをゲームの中で出せればと思います。相手の背後に抜けるプレーだったり、たまに相手のボランチまで下りて間で前向いてはたいて出ていくのが自分の特徴。あとはいかにゴール前に迫力持って入っていけるかになってくる。点を取るために、それをつねに継続してやっていければいい」と22歳の若き点取屋は野心をのぞかせた。

 森保ジャパン発足後、中島・南野・堂安ばかりが注目されがちだったが、北川の2018年の急成長ぶりも目を見張るものがある。伸び盛りの万能型ストライカーが活性化する攻撃陣というのも、1つのオプションになりそうだ。

 そしてもう1人、追加招集の武藤嘉紀が陣取る最前線というのも異なる色合いをチームにもたらすだろう。

 マインツ時代とは異なり、新天地のニューカッスルではトップ下に入ることが多いが、前線でボールを収めて起点になる仕事には磨きがかかった。ゴール前で屈強なDFに囲まれても反転してフィニッシュに持ち込める力強さも体得したのは大きい。森保ジャパンでは周囲との連係を熟成する時間が少ないため、すぐに長所を出し切るのは難しいだろうが、大迫の代わりの1トップという意味では武藤の方が北川より近い。

 トルクメニスタンが粘り強く守ってきて、前線を2枚にしなければならない状況に迫られた時などは、大迫と武藤の2トップ起用も考えられる。そういったバリエーションを見せてくれれば、今後の戦いに弾みがつくのではないか。

 彼ら3枚を時間帯や状況によって効果的に使い分けられる余裕を持てれば、日本としては理想的。さしあたってトルクメニスタン戦では早い段階で試合を決定づけることができれば、多彩な組み合わせやコンビをテストする時間も生まれる。

 そんな欲を出したら足元をすくわれるかもしれないが、優勝候補筆頭と見られるイランはイエメンを5-0で粉砕し、強豪・サウジアラビアも北朝鮮を4-0で撃破した。日本も同様の圧倒的な力を示せれば、ケガ明けの大迫の負担も減る。

 もちろん絶対的エースには圧倒的な存在感、チームを勢いづけるゴールを強く求めたいが、北川と武藤の2人もうまく組み合わせながら勝ち上がっていく道筋も初戦で見出してくれることを祈りたい。

(取材・文:元川悦子【UAE】)

更新日:2019年1月11日
提供元:フットボールチャンネル

Series シリーズ

Pick up ピックアップ

Ranking/人気の記事(スポーツ)

人気キーワード

Category カテゴリー

ページトップへ 
「エンタメウィーク」は一週間をもっと楽しくするエンタメサイト 誰でも今流行りのエンタメ情報を楽しめる記事をご提供します
dmenu
HOME