「それでも『私には離婚する理由が見つからない』という美元に対し、裁判長は半ば呆れた様子でしたが、『夫』という言葉を使う彼女に対し、高嶋は最後まで彼女を『被告』と呼んだ。最後には『被告は恐怖の対象でしかありません。25年間の俳優人生をなげうっても離婚したいと思い、裁判を起こしました。愛情はもう一切ありません』と断言していましたからね」
そんな泥沼離婚裁判から2カ月半が経過した翌2012年1月31日。兄の高嶋政宏が、出演するミュージカル「エリザベート」の制作会見に臨むことになり、さっそく筆者も会見場へ。
むろん芸能マスコミの目的は、弟の離婚問題1点だ。ひと通りの質問を終え、いよいよ本題に。すると政宏は苦笑いで、
「泥沼騒動ですよね。泥沼は目の前にあったら避けていけるのに、ねぇ…。それ以上は言えないな」
ただ、「進展は?」との問いには、「ないですよ」として、
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「パソコンを人生初めて買ったので、使えるようになって、政伸の記事を心おきなく見たいですね」
ブラックジョークを飛ばして報道陣を笑わせたが、結局は離婚が成立。落ちてしまった泥沼からなんとか這い出すことができたのは、この会見から10カ月後の11月のことだったのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。