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車いすプレーヤーと健常者が組んで白熱の試合を展開!テニスという競技が持つ想像を超えた可能性を示す大会<SMASH>

THE DIGEST

車いすプレーヤーと健常者が組んで白熱の試合を展開!テニスという競技が持つ想像を超えた可能性を示す大会<SMASH>(C)THE DIGEST
“テニスを介した、ダイバーシティの実践”。

 その思いが、12月3日に荏原湘南スポーツセンターにて開催された、「LOVE ALL MATCH by BNP パリバ」の理念である。

 イベントの発起人は、ダブルスを中心に世界の舞台で活躍する松井俊英に、車いすテニスプロ選手の荒井大輔、そして3年前に一戦を退き今はテニス大会の運営等に携わる美濃越舞の3名。

 プロとジュニアによる混合ダブルスや、健常者と車いすプレーヤーがチームを組む“ニューミックスダブルス”などにより、性別や年齢等の垣根もなく、多様性と包摂性に溢れた交流をコート上で実現する……。そのような情熱が、イベント発足の原点にあった。

 発起人の一人である荒井が今回発案したのが、「車いすのプロとジュニアの混合ダブルス」。その思いの背景には、荒木自身の忘れがたい思い出があった。

「僕は生まれつき義足で歩いていて、スポーツをやれるなんて思っていなかったんです。でも、中学で初めてテニスをやってみたら、みんなで一緒に、普通にテニスができたんですよ。中・高校ではずっと、義足でテニスをやっていました。テニスコートの上では、試合をしたら、障害とかそういうのも関係なく、みんな勝ちに行くんですよ、絶対に」

 テニスを通じ多くの人々と繋がった自身のその経験を、多くの子どもたちにも経験させてあげたい――そのような思いから、荒井は車いすのジュニア選手たちと、同じコートを駆けた。
  今回のイベントに参加した車いすジュニア選手は、日本ジュニアランキング5位の吉田有悠(ありゅう)と、同2位の河合凌太。二人は同じ拠点で腕を磨き、日々切磋琢磨する友人にしてライバルだ。

 その二人は、プロ選手たちとペアを組み、ボールを打った経験を「最初は緊張もしたが、優しく声をかけてもらい落ち着いてできた」と声を揃える。特に河合は、荒井が拠点とする吉田記念テニス研修センター(TTC)出身。眞田卓と組み、かつての先輩と対戦した17歳は、「すごい先輩の威厳や素晴らしさを直で感じました」と頬を紅潮させた。

 また二人は、自身の試合を終えた後も、ニューミックスダブルスをコートサイドで熱心に観戦。日ごろから、車いすの試合をテレビ観戦するという吉田は、「コートサイドからだと前後の動きがよく見えるので、すごく参考になった」と熱っぽく語った。
  そんなジュニアの二人が熱視線を送った一戦は、松井/荒井組と、加藤未唯/眞田組のカード。加藤と眞田の「グランドスラム優勝ペア」の肩書きに対し、ニューミックスダブルスの経験に勝る松井は「キャリアの差を見せてやる!」と試合前から意気込んだ。

 果たして試合は、一進一退の熱い攻防が繰り広げられる。特に、ダブルスが有するチーム戦的戦略性に一層の深みをもたらすのが、“2バウンドOK”の車いす選手限定ルール。ニューミックスダブルス参戦を希望し、今回願い叶った加藤は、「ドロップ(ショット)が効かない!」と苦笑いした。

「決まったと思ったドロップに、荒井選手がすごい走りで追いつき、豪快にパッシングを決められてしまった。そこは実際に体験しないとわからないことで、今回の新たな発見です。気持ちを入れてやらないと、簡単に負けてしまうとも感じたし、互角にできますし、やっぱり、すごく楽しかった」
  ニューミックスダブルス初体験をそう振り返る加藤は、「私もこの経験を皆さんに伝えていけたらなと思ったので、どうにか広めていきたい」と笑みをこぼした。

 3年前に発足した同イベント発起人の松井は、シンプルに、テニスという競技そのものが持つ力を信じる。

「車いすの選手って、やっぱすごいんですよ。僕はTTCで彼らを見て育っているし、小さいときから車いすの選手と練習試合で負けたりしているので、気持ちの壁とかも本当に全然ない。実際に試合やったら、それはわかるじゃないですか。だからこの数時間でも、そういう気持ちになってもらえたらなって」

 松井の言う、コート上の選手と観客が共有した「そういう気持ち」。その輪を幾重にも重ね、広げていくことが、イベントに関わったすべての人たちの願いだ。

取材・文●内田暁

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