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「下剋上球児」のモデル、2018年の白山高校を回顧、高校野球三重大会でミラクル快進撃

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大阪桐蔭が2度目の春夏連覇、「金農旋風」に沸いた2018年夏

TBS系列で日曜午後9時から放送中のドラマ「下剋上球児」が話題になっている。原案は菊地高弘氏のノンフィクション「下剋上球児」(カンゼン刊)で、2018年に三重県代表として100回目の夏の甲子園に初出場した白山高校の物語だ。

2018年と言えば、大阪桐蔭が史上初となる2度目の春夏連覇を達成し、金足農のエース吉田輝星が秋田大会から1人で投げ続け、「金農旋風」を巻き起こした年。近年で甲子園が最も盛り上がった大会のひとつだろう。

あの夏、49代表に名を連ねていたのが、前々年の2016年まで10年連続で県大会初戦敗退していた三重県立白山高校だ。東拓司監督(当時)が2013年に就任した当時は5人しか部員がいなかったという山間部の公立校。改めて当時の三重大会から振り返ってみたい。

現中日・岡林勇希を要する菰野、強豪・海星を撃破

第100回全国高校野球選手権三重大会。白山は初戦で四日市南に10-3で7回コールド勝ちすると、2回戦も上野に11-3で7回コールドの大勝と好スタートを切った。

3回戦で対戦したのが菰野。現阪神の西勇輝を擁して2008年夏の甲子園に出場するなど春1回、夏2回の甲子園出場を誇る強豪だ。しかも、2018年は同年秋のドラフト5位で広島に入団する右腕・田中法彦、翌2019年ドラフト5位で中日入りし、2022年セ・リーグ最多安打に輝いた岡林勇希が2年生で、後のプロが2人も在籍していた。

7月21日、津市営球場で行われた一戦は菰野が4回に先制すると、8回に白山が3点を奪って逆転。その裏に菰野が2点を返して追いつく白熱のシーソーゲームとなった。9回表に伊藤尚が田中から決勝本塁打を放って4-3で勝利を収めた。

菰野は先発・岡林から田中へ、後のプロ野球選手2人による継投をしたが、白山の勝利への執念が上回った。

勢いに乗った白山は準々決勝でも暁に4-3で競り勝ち、同校初のベスト4進出。準決勝では海星と激突した。1999年センバツ以来、甲子園から遠ざかっているとはいえ、春2回、夏11回の出場を誇る強豪だ。

試合は白山が4回に3点を先制し、終盤に海星の猛追を受けながら6-5で勝利。岩田剛知から山本朔矢のリレーでリードを守り切った。

迎えた決勝の相手は松阪商。1950年代から60年代に春夏2回ずつ甲子園に出場経験のある古豪だ。同年センバツで4強入りした三重を初戦で撃破し、59年ぶり夏の甲子園を目指していた。

試合は初回に2点を先制した白山が5回にも一挙6点。松阪商の反撃を2点に封じ、8-2の快勝で初優勝を果たした。ノーシードの公立校の快進撃は大きな話題になった。

甲子園では愛工大名電に完敗

ついに立った聖地・甲子園のグラウンド。白山は大会7日目、8月11日の第4試合、相手は愛工大名電だった。しかし、強豪相手に初回から3点を失うと、その後も追加点を奪われて0-10の完敗を喫した。

それでもアルプススタンドを埋め尽くした白山応援団やファンからは惜しみない拍手が送られた。強烈な輝きを放った白山ナインの快進撃は、薄暮の甲子園でカクテル光線に照らされながら終わりを告げた。

ドラマでは12月3日放送回で、白山高校ならぬ越山高校が、海星高校ならぬ星葉高校との三重大会準決勝に進出。“筋書きのあるドラマ”の行方も注目される。

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