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荒削りで巨大な『Starfield』に感じる、ベセスダRPGが取り戻した「原点」

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 もちろん、強引に突破したことによる弊害も生まれている。もともと不便だったミニマップはそれぞれのエリアが広くなったことでいよいよほぼ役に立たなくなり、惑星の探索時の移動が徒歩に限定されているのもさすがに疑問を感じざるを得ない。また、宇宙の探索に関しては(そもそも厳密には惑星間がつながっていないこともあり)ほとんどやることがない。惑星探索に関しても「さすがにどこに行っても共通の建築様式なのは奇妙なのでは」と感じたりと、ゲームとしての限界に直面する場面は多い。言ってしまえば『Starfield』はなかなかに荒削りな作品でもある。

 とはいえ、個人的には、前述の頭打ち感を踏まえると、本作の荒削り感は、これからのベセスダRPG(あるいは長く遊ばれるであろう『Starfield』自体)においてポジティブなことなのではないかと考えている。1996年にリリースされた『The Elder Scrolls II: Daggerfall』では、当時の自動生成技術を活用することで実寸代のイギリスとほぼ同じサイズのマップを作り出すことに成功しており、あれから27年を経た現代のオープンワールドゲームと比較しても屈指の巨大さを誇る。とはいえ、その大半は特に何もないエリアがただ続くだけであり、ファストトラベルによる移動が前提となっていた。つまり、『Starfield』とまったく同じ問題を抱えていたのである。同作から『Morrowind』という傑作へとつながったことを踏まえると、本作の経験を経て、アップデートや新作などを通して、また新たな傑作へと繋がっていくのではないかという期待を感じているのだ(さすがに10年近く待たされるのは勘弁してほしいところではあるが)。

 『Starfield』は間違いなく荒削りな作品だが、どこまでも広がる宇宙へ進出したことによって、ベセスダRPGはその原点を確かに取り戻したように感じる。宇宙に広がる未だ見ぬ美しさに圧倒されながら、自分だけが知っている、自分のためだけにある「何気ない、取るに足りない日常」を過ごしていると、そのことを強く実感するのだ。

(文=ノイ村)

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