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『いちばんすきな花』で“思慮が足りない”人とは誰か 生方美久が描く“合わせ鏡の敵意”

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 改めて考えると、作品を貫くテーマは第7話で示された「間違い探し」だった。“男女の友情”然り、答えが「理解できる」でも「理解できない」でも、どちらも間違っていないのだ。異なる表現をすれば、この4人は世界を達観して見ているようにも捉えられるが、見方によっては彼らの立場は「誤り」とされることもある。

 さらに、意見が一致しているように見える彼らの間でも、捉え方に微妙な違いがあることが作中で描かれている。たとえば「子ども相撲」の話では、ゆくえの話の行き着く先に対して椿は当初異なる“一般的な”意見を持っていたし、結局夜々は椿と“2人組”になることを望んでいる。紅葉に至っては、家を売る話において、“先生だけ”に味方するような態度を見せていた。

 繊細だから、人一倍気遣う性格だから、思慮深いからこそ見える世界は確かにあるのかもしれない。現実の世界でも、“ゆくえたち”のためのコンテンツで溢れている。そんな中で今、『いちばんすきな花』が多くの人の目に止まるプライム帯のドラマとして放送されている意味は、その背後にある“敵意”の存在への警鐘なのではないか。まさに、答えが定まらない「間違い探し」において、一つの答えに固執するリスクを示唆しているように思えてならない。

 人間関係における生きづらさを扱うコンテンツを否定しているわけではない。共感によって救われる感覚は確かに素晴らしいものだ。しかし本作において、思慮なく他者を敵視していたのは、一体誰だったのだろう。この4人のキャラクターと自分自身をそのまま重ね合わせることが、果たしてどんな意味を持つのか。一度立ち止まって考えてみてほしい。
(文=すなくじら)

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