今シーズンかつてない盛り上がりを見せるB.LEAGUE。コート上ではどんな選手たちが活躍しているのだろうか?昨シーズンからB.LEAGUEの公式サイトに選手たちの細かなスタッツデータが掲載されるようになり、より正確に彼らの活躍が数字として現れるようになった。
本企画では、そのうちいくつかの指標でリーグ上位にランクインした選手たちをピックアップして紹介する。第2回となる今回取り上げるのは、AST/TO(ターンオーバーあたりのアシスト数)で上位にランクインしたBリーグを代表するアシストの名手たちだ。
※第8節終了時点で12試合以上出場している選手が対象
◆■5位:3.5 AST/TO|寺嶋良(広島)
攻撃の起点になる選手は、ボールを保持する時間が長い傾向がある。しかしその分、相手にスティールをされたりミスを犯したりする可能性も高くなるため、失点に関与するリスクを背負う。
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例えば、現在アシストランキング1位の岡田侑大(京都ハンナリーズ)のAST/TOは「1.6」。1試合平均6.0本のアシストを挙げて多くの得点を演出しているが、ターンオーバー数も同3.7と多い。そのため、彼のパスセンスがそのまま勝利に直結しているとは言い難い。
より少ないミスで正確なアシストをさばいている選手を知ることができるのが、ターンオーバーあたりのアシスト数を意味する「AST/TO」だ。この数字はアシスト数をターンオーバー数で割る(アシスト÷ターンオーバー)ことで導き出せる。
5位には広島ドラゴンフライズの司令塔がランクインした。寺嶋良は、9月に開催された「第19回 アジア競技大会」の日本代表メンバーに選出。大学生の頃からBリーグで爪痕を残し、2020−21シーズンからは3年連続で55試合以上の先発出場を続けて信頼と実績を積み重ねている。
”FLASH(フラッシュ)”というニックネームで愛される彼の魅力は、コートを切り裂くスピード。抜群の速さと高い攻撃力でオフェンスをけん引し、今シーズンはここまで1試合平均8.4得点3.5アシストを記録。約25分間コートに立ち続けながらもターンオーバーを平均1.0にとどめ、今シーズンは広島をさらなる高みへ押し上げる活躍に期待がかかる。
◆■4位:3.6 AST/TO|田中大貴(SR渋谷)
大学時代から日の丸を背負ってきた経歴を持つ田中大貴は、Bリーグ屈指のオールラウンダーだ。得点、アシスト、ディフェンス、さらにはゲームメイクまでも高いレベルで遂行し、リーグ初年度から4年連続でレギュラーシーズンベスト5に選出。アルバルク東京をリーグ2連覇へ導き、2019−20シーズンにはレギュラーシーズンMVPに輝いた。