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禁じられた美の世界の深奥に迫る「春の画 SHUNGA」、著名人がコメント

キネマ旬報WEB

 

江戸時代に隆盛を極め、明治時代に禁じられた絢爛たる文化《春画》の奥深い世界に迫るドキュメンタリー「春の画 SHUNGA」が、11月24日(金)よりシネスイッチ銀座ほかで全国公開。著名人コメント、コメント入り予告編が到着した。

 

©2023 『春の画 SHUNGA 』製作委員会 「春情肉婦寿満」歌川国貞・画(春画ール)

 

〈コメント〉

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ほんの百五十年ほど前には極く、あたりまえであつたことに小めんどうな理窟を附けなければ樂しむことを憚られた時代が、やうやく、女性達の直觀によつて終りさうな豫覺のする春宮祕圖記錄映畫。他國は知らず、天岩戸以來の男女、女女、男男の交合はいづれもめでたく、笑ふべきものなれば。
──岩下尚史(作家)

春画は日本が世界に誇る国宝である。わけても清長の「袖の巻」は最高峰だ。
その絵師、彫師、摺師、版元からなるマニファクチュアの技を伝承するための復刻プロジェクト。
春画のお約束は和合。女の快楽を肯定する。
江戸時代に男の男による男のためのポップアートだった春画を、21世紀に女の手によるドキュメンタリーが甦らせた。
感慨を覚える。
──上野千鶴子(社会学者)

この映画、永久保存版!劇中で「世界中でエロティックアートを有名なアーティストが手がけたのは日本だけ」という発言がありましたが、実はピカソもロダンも春画を描いています。ただしそれは、日本の春画に触発されてのこと。幕府の検閲を逃れて、やりたい放題技術を注ぎ込んだ春画は、アートであるとともに、凄腕の彫師や摺師による超絶技巧の工芸品でもあるのです。アンダーヘアの彫りの技術も、空摺、きめだし、正面摺りといった摺の特殊技法も、傑作揃いの作品群と、変化に富んだ構成、及び大スクリーンで、本作は余すところなく魅せてくれます。
──車浮代(時代小説家・浮世絵研究家)

女も男も、自身の肉体の声に素直に耳を傾けていた時代の息吹が、この映画には満ちています。
江戸の人々の春画に対する情熱と技量に圧倒されました。
──酒井順子(エッセイスト)

私たちの思う教科書的な江戸時代の人はどこへやら。
自由で時にしょうもない、愛すべき人たちが画面いっぱいに活躍しています。
その姿は美しくて、色々とR18なわけで、クスッと笑えて…そして敬意がわいてくる。
現代から江戸時代を生きた人への、丁寧でまっすぐな恋文です。
──笹井さゆり(イラストレーター)

わいせつ物として長く芸術の世界から排除されてきたものの中に発見できる、人間の夢や日常、可笑しさや悦びはどれも目を奪うほど眩い。そして普段は最も隠されているような光景に、気が遠くなるような作業工程や技術が注ぎこまれている事実になんだかとても逞しい気持ちになった。
──鈴木涼美(作家)

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