
一瞬の隙をつき、自宅へ駆け込んだことによって難を逃れたが、湊屋さんは「鏡を見たら頭蓋骨が開いていた」「額を噛まれて、皮を持っていかれた」「耳たぶを引きちぎられた」と惨劇の様子を鮮明に語った。
また、目の近くにできた爪で引っかかれた傷が、失明の危機に瀕していたことを物語ると、湊屋さんは「下を向いていたのが幸いした」と振り返った。
さらに、現在も後遺症に悩まされ、目のかすみや貧血、頭部から出血が続いていることを明かした。

クマと遭遇時にとるべき行動について、クマ研究の第一人者である岩手大学名誉教授の青井俊樹さんは「突然人間とクマが出会うと、クマが興奮してしまう。まずは人間の存在を知らせるために、複数人だったらお喋りをして歩いたり、ラジオや鈴を鳴らす」「万が一襲われた時は、しっかり頭部を守る体勢をとることが大事。クマに襲われた人が被害に遭った部位を見ると、圧倒的に顔と頭が多い」と伝えた。