シリーズ読者投稿~自慢になってすみません~ 投稿者:Oさん(神奈川県・70代以上男性)
Oさんは20年ほど前、小田急線の電車に乗って通勤していた。
ラッシュ時の大混雑の中、その日は幸運にも彼が立っている前の席が空いたのだが……。

<Oさんの体験談>
20年くらい前の現役時代、朝の小田急線の電車内でのことです。
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当時からラッシュ時の小田急線の混雑は凄まじいもので、地元のミニコミ誌に、新宿までの約一時間の通勤が耐えられなくて会社を辞めたという方の話が載るほどでした。
自分は終点までではないため何とか通えていましたが、振り返るとよくあんな地獄を耐えたもんだと感慨深いです。
自分一人だけではなくみんながそうでしたから、耐えるのが当たり前だったのです。
目の前の席が空いた幸運な日に…
ある日の通勤時、私が立っている前の席に座っている方が降りたので、席が空きました。
私が座ることができるはずですが、そんな幸運はめったにありません。まだ若い自分以外にこの席を必要としている人がいるはずだと思い、周りを見渡しました。

すると少し離れた場所に、つり革につかまれず難儀そうに揺り動かされている小柄な女性がいました。その方と目が合ったタイミングで手を差し伸べ、次に空いている席を指して座るように促しました。