祝!! 「G7マイナス日本」にならなかったG7外相会議@東京(写真:共同)
ウクライナ戦争勃発から世界の構図は激変し、真新しい『シン世界地図』が日々、作り変えられている。この連載ではその世界地図を、作家で元外務省主任分析官、同志社大学客員教授の佐藤優氏が、オシント(OSINT Open Source INTelligence:オープンソースインテリジェンス、公開されている情報)を駆使して探索していく!
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――10月18日に開催された「一帯一路」構想の10周年を祝う国際会議で、プーチン露大統領と習近平主席が会談しました。日本のネットでは「露が中国の属国になった」との説もありました。
佐藤 ノイズですよ。無視してもよいです。
――佐藤さんはこの2国間の関係をどう評価されますか?
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佐藤 互恵的な関係です。あなたはあなたの道を、私は私の道を行きますということです。ただ、同盟関係にはならないで、利害が一致する事を一緒にやっていきましょうというだけの話ですよ。
――ロシアが中国の属国や弟分になった、ということではない。
佐藤 プーチンも習近平も、互恵的な関係と言いました。その通りだと言うしかありません。公式文書と実態の間にそんなに違ったことがないのが外交の世界です。属国や弟分などと騒いでいるのは、公式文書を読まない素人の妄想みたいなものです。国家首脳は意外と嘘をつきませんから。
――佐藤さんから送っていただいた「公式文書」の英訳を読んでみましたが、「プーチンも習近平も、互恵的な関係と言った」と、その通りでした。
佐藤 そうでしょう。
――先月、鈴木宗男先生が訪露しましたが、鈴木ホットラインは健在でありますか?