
古今東西の名作名著を漫画化した「まんがで読破」シリーズから『クリスマス・キャロル』と『学問のすすめ』が11月16日に発売された。
経済評論家・勝間和代が解説『まんがで読破 学問のすすめ』 期間限定で解説文を無料公開
「まんがで読破」は、2007年の創刊以降、139タイトル、累計400万部(※実売部数)をたたき出した名著の漫画化シリーズ。まんがで名著を解説する「先駆け」となったシリーズとしてロングセラーを記録した。2023年7月からGakkenより新創刊されている。
そんな「まんがで読破」シリーズ最新作の1つが、社会福祉と自己責任論、制度の矛盾に挑み続けた文豪・ディケンズのベストセラー「クリスマス・ブックス」の一編である『クリスマス・キャロル』。世界で最も愛されるクリスマスの物語として、時を経て親しまれている。
舞台は19世紀のイギリス・ロンドン。主人公は、非情で利己的、人間嫌いの老商人・スクルージだ。彼のもとに、かつての相棒マーレイの亡霊が現れ、「守銭奴の末路は悲惨だよ。明日の午前1時に3人の精霊が現れる。お前に残された最後の希望だ」と予言されるスクルージ。クリスマス・イブの夜にスクルージの前に現れた「過去・現在・未来」をつかさどる3人の精霊たちを通して、人間の欲望と執着、そこから人生に必要な「愛」に目覚めていくスクルージが描かれる。
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本書の作品解説は、今月から始まったミュージカル『クリスマス・キャロル』で3人の精霊を演じている俳優、杉本彩。この物語について「人が幸せになるために、一番大切なものは何かを気づかせてくれる物語」と語っている。
「まんがで読破」シリーズ最新作もう1つは下級武士の家庭に生まれ、身分制度の理不尽さを感じていた福沢諭吉の『学問のすすめ』。人間に必要な独立心や、行動力の大切さ、なぜ学問が必要なのかといった、現代の私たちにも通ずる教えがたっぷり詰まっている作品だ。
本書の解説は、福沢諭吉の設立した慶応義塾大学出身であり、自身も多くの書籍を執筆している経済評論家・勝間和代。日本人の意識をまさに「パラダイム転換」させた「学問のすすめ」の本質を、インターネットの広がりやテクノロジーの急進による大きな変化の中にいる現代の私たちがどのように生かすべきか、わかりやすく解説する。
(文=リアルサウンド ブック編集部)